仕事の種類問わず腰痛は起きる
デスクワークだけではなく足を使う仕事でも腰痛に繋がることがあります
オフィスでの仕事には、様々なものがあると思います。1日のほとんどがデスクワークという人、外回りが多いという人、打ち合わせや会議が多く、座ることも歩くことも多いという人。デスクワークでは、腰痛を感じやすい人が多いと思われがちですが、座る時間が長い仕事も立ち姿勢が多い仕事も腰痛に見舞われることが同じようにあります。
また、外回りなどの歩く仕事については、「歩いて足を動かして、運動になっているから腰痛にはならないのでは?」という声も聞かれますが、歩いているうちに腰に違和感が……というケースもあれば、外回りから帰りほっとした頃に腰に鈍痛が……という人もいます。
外回りのように歩いて体を動かしているように見えても、腰痛に関連する筋肉がほぐれるように、体を動かしているわけではないため、もともと腰への負担がかかっている人であれば、どんな仕事をしていても、何かのきっかけで腰痛を感じるようになる可能性があるのです。
できる範囲内で腰痛軽減に挑戦!
腰への負担がかかっている状態では、複数の筋肉のコンディションが影響し合います。たとえば、腹筋の状態が良くても、腰の脇にある筋肉の緊張が強ければ、それだけで片側の骨盤や股関節に重心がかかりやすくなったりします。
腰痛に関わる全ての筋肉のコンディションを知り、それについてしっかり自分でケアをする……となると、知識も時間も必要になり、なかなか思うようにいかないことが多いです。ですので、全ての筋肉に対してでなくとも、姿勢を維持する際に負担のかかりやすい状態をカバーできる対処をご自身で行うことができれば良いと思います。
まずは、上半身を反らせるかチェック!
首まで反らせてしまわないように要注意!
腰痛の中で共通するものに、上半身を前後に動かした時に、腰部のこわばりを感じ、動く範囲が狭くなるということがあります。この動作で動かせる範囲が狭いということは、座っている時や立っている時、歩いている時においても、姿勢を保持する筋肉のコンディションが良くないということです。
そこで、簡単チェックを行ってみましょう。その場に立ってみましょう。足は軽く閉じます。骨盤と腰骨の境目を曲げる意識で、上半身を後方へ倒します(上体を反らせる)。このとき、腰部に痛みを感じる人や違和感のある人は、腰部の関節や筋肉に負担がすでに大きくかかっている可能性があります。このように症状を感じる人も感じない人も、どの辺りまで上体をスムーズに反らせることができるか、覚えておいてください。
デスクでできる3分テクニックとは?
腰部への負担を軽減させる3分テクニックを行ってみましょう。「1」は、立ったまま軽くひざを曲げて行っても良いですが、腰が心配な人は、座って行ってもできます。
強すぎず気持ち良い程度に擦りあげます
1.立ち姿勢の人は、軽くひざを曲げても良いので、腰がつらくない姿勢でフトモモ前面を手でマッサージします。
ひざのお皿の上辺りから足の付け根にむけて、大きくさすりあげます。フトモモ前面は範囲が広いですよね。なるべくまんべんなく擦ってください。(片方ずつ20~30秒間)
目安として骨盤の前側の骨をみつけましょう
2.立ち上がります。軽く足を開いてください。オヘソの横をたどっていくと、骨盤前側の骨にぶつかると思います。骨盤前側の骨の少し内側に手を添えます。
ぎゅっと押すというよりも上に引っ張るイメージです
3.その手を少し上方へ引き上げるイメージで、軽い圧をかけながら、上半身を無理のない範囲で、ゆっくりと反らせていきます。1・2・3とカウントしながら反らせたら、上体をまっすぐに戻します。これを55回ほど繰り返しましょう。
ゆっくりと上半身を後方へ倒して変化をチェックします
4.終わったら、先ほどの上半身を反らせるチェックを行ってみましょう。チェックしたときよりも、スムーズに上半身が動かせたり、動く範囲が大きくなっていれば理想的です。腰部の状態によっては、このエクササイズだけで、反らせたときの腰痛が軽減されることもあります。逆にいくつかの問題が絡んでいる腰痛の場合は、このエクササイズのみでは変化がみられないこともあります。
痛みが強まったり、症状が誘発される場合は行わずに中止してください。調子が良くなった人は、日々のエクササイズとしてオフィスで行っていくと、腰の疲労が軽減されやすくなります。