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外資をクビになったらどうするか

「クビになるかもしれない」と不安な毎日を過ごすよりも、「クビになったらどうするか」を想定して、日頃から社外の人脈を広げ、情報発信を続け、自分のスキルアップを実現しておきましょう。

小松 俊明

執筆者:小松 俊明

転職のノウハウ・外資転職ガイド

将来不安と思考停止は親戚関係にある

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雇用は安定しないことがむしろ自然

長期にわたり景気後退が続き、若者の就職難や中高年の失業問題など、世の中に雇用不安が渦巻いていることはとても残念なことです。会社の業績不振や、特定事業からの撤退、会社が買収されて組織が統合されるなど、事業責任者やその会社の経営者ならまだしも、その他の社員一人一人に責任がないと思われる状況が原因で、突然雇用が断ち切れることが増えています。

こうした状況を不安に思わない方が不自然なわけですが、一方で社員が将来不安に対して何か対策をとれているかというと、具体的な行動に結びついてない、言わば思考停止に近い状態にある人も決して少なくないのかもしれません。特に、外資で働く人にとって、上司や同僚がクビになる姿を見ることもあるでしょうから、「明日は我が身」と思うのも自然なことだと思います。

将来不安がもたらす思考停止には気をつけよう

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会社を辞めることも想定しておくべき

ことさら脅すつもりはありませんが、「将来不安がもたらす思考停止」が続いた場合の代償には誰もが注意しておく必要があります。特に、今、大企業に勤めている人の場合、自分のキャリアがその会社の中で閉ざされているにもかかわらず、中小企業や外資系企業のように「強制的な変化」を強いられないがゆえに、実際のところ対応が遅れる人がたくさんいます。

病気の例で言えば、いよいよもう末期症状になったときにはじめて病気に気がつくような状態です。要は40代、50代になって突然会社から不本意な形で会社を辞めなければならなくなってしまった場合、転職活動をしようにもアピールできるようなキャリアメイクをしてこなかったとしたら、人生後半になって本当に途方に暮れることになってしまうのです。

転んでも出来るだけ早く立ち上がりたい

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リストラは誰にでも起きうる

道で思わず転んでしまったときに、いつまでも転んだまま立ち上がらない人がいないように、私たちもリストラからできるだけ早く立ち上がることが大切です。ただし、現実問題としては、転び慣れている人とそうでない人がいます。転ぶことを想定していないで突然転んだ場合、小さな段差でも大けがをするかもしれません。舗装された道ばかり歩んできた人と、勾配の厳しい山道を歩んできた人では体力も違うでしょうし、歩く際の視点の置き方やトラブル回避のテクニックも違うかもしれません。リストラの傷が深い人と比較的浅い人がいることも事実でしょう。

日頃から転んだ時のイメージトレーニングをしておこう

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失敗してもやり直す勇気を持とう

以上を踏まえ、やはり日頃から転んだ時を想定して、体力作りやスキルアップをしておくことが大切です。万が一転んでも、できるだけ早く立ち上がれるように日頃からイメージトレーニングをしておくのです。これは誰にでもその気になればできます。たとえば社外に積極的に人脈を作り、自分の専門性に関する情報発信をし、世の中の変化に敏感になることです。

過去の成功やステータス、いわゆるプライドに縛られていては、いつまでたっても立ちあがることはできません。もちろん過去の栄光がなくなるわけではないのですから、ここは「自分の新しい生き方、歩み方を見つけよう」という謙虚な気持ちになって、まずは再出発を切ることが大切なのです。

給料もいったんは下がるかもしれません。それでもいいのです。「失敗してもやり直しのきく社会」に向かって、日本が成熟した社会を築いていくためには、転んだ時に素早く立ち上がる勇気、行動力、そして決断力が今、私たちには求められているのです。
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