日本を舞台にした2部作『キル・ビル』『キル・ビルVol.2』
タランティーノが親日家なのは有名ですが、『キル・ビル』では日本ロケを敢行。日本人スタッフやキャストも出演させて壮絶なバイオレンス映画を撮り上げました。主演ユマ・サーマンの黄色のジャンプスーツがブルース・リーを彷彿させたり、梶芽衣子ファンのタランティーノが『修羅雪姫』をリスペクトして作り上げた作品とも言われたり、アジア映画への愛がつまった作品になっています。この作品のあとは、『グラインドハウス』や『イングロリアス・バスターズ』を監督。特に、『イングロリアス・バスターズ』は、アカデミー賞作品賞など数々の映画賞の候補になり、ハリウッドでは無名だったクリストフ・ヴァルツがアカデミー助演男優賞を獲得しました。
『キル・ビル』(2003年度作品)『キル・ビルVol.2』(2004年度作品)
『キル・ビル』Vol.1は、結婚式を元ボスに壊され、家族も奪われたザ・ブライド(ユマ・サーマン)が、復讐を誓って元ボスとその仲間を倒す旅に出る物語。新宿ロケなど、見たことのある景色をタランティーノ映画で見られるというのも楽しい。日本側から千葉真一、栗山千明、北村一輝などが出演。エンディングソングは梶芽衣子が歌う「怨み節」。アクションシーンは壮絶だけど、タランティーノらしい遊び心満載!
『キル・ビルVol.2』は、ザ・ブライドが生き残った敵を求めてテキサスへ。そこでボス(デヴィッド・キャラダイン)などと死闘を繰り広げる物語。すべての敵と決着をつけるブライドの生き様が潔く、最強のヒロインに拍手喝采!
監督:クエンティン・タランティーノ
出演(Vol..1): ユマ・サーマン、デヴィッド・キャラダイン、ダリル・ハンナ、ルーシー・リュー、千葉真一、栗山千明ほか
出演(Vol.2):ユマ・サーマン、デヴィッド・キャラダイン、ダリル・ハンナ、マイケル・マドセン、ゴードン・リュウ、マイケル・パークス、サミュエル・L・ジャクソンほか
『イングロリアス・バスターズ』(2009年度作品)
1944年のフランスを舞台に、ユダヤ人ハンターのハンス大佐(クリストフ・ヴァルツ)に家族を皆殺しにされた少女が、大人になり、復讐の機会を得ます。と同時にナチハンターのイングロリアス・バスターズたちもナチを常に狙っており、同時に復讐劇が……。ナチの独裁政権にメスを入れつつ、エンタティメントとして昇華したスリリングなサスペンスアクション。
監督:クエンティン・タランティーノ
出演:ブラッド・ピット、メラニー・ロラン、クリストフ・ヴァルツ、ミヒャエル・ファスベンダー、イーライ・ロス、ダイアン・クルーガーほか
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