ある日、あなたのマンションの天井から水が漏れてきたら大変! |
相手の特定と原因の特定
まず、その水漏れがいったいどこから発生したのか、はっきりさせる必要があります。水漏れがどこから、どのような原因で発生したのかがわからなければ、誰に対して、どのような責任を追及することができるのか、それすらもわからないことになります。
とは言え、水漏れの場合、この「どこの、何が原因なのか」を特定すること自体、とても難しいこと。
逆に言えば、それが特定さえできれば、後は、その原因を発生させた相手に対して責任を追及していく、というステップに移ることができます。
というわけで、実際には、「どこの、何が原因なのか。」の特定が、最初にして、最大の難関である、と言わなければなりません。
上の住人からの漏水だった場合
天井からの水漏れ、ということであれば、上の階からの何らかの原因による場合(洗濯機や風呂場からの漏水)ということが考えられます。まずは、できれば管理人に立ち会ってもらったうえで、上階の住人に連絡をとり、事情を聞くこと、できれば一緒に住戸の中を見せてもらうことから始まります。
もしも、上階で何らかの漏水トラブルがあったことがわかれば、それが原因となりますから、原則としては、上階の住民に対して、損傷してしまった家財道具の弁償を頼むことになります。
そのような場合には、それぞれの住人が損害保険に加入していることも多いと思われますので、まずは、損害保険を適用することで解決を図ることから考えてみることになるでしょう。
万一、損害保険が適用されない場合、直接、上の住人に対して損害を請求する、というのは気が引けることかもしれません。できるだけ感情的にならず、金額の根拠となる客観的な資料などを示しつつ、請求を行っていくうようにしましょう。
上の住人からの原因による漏水ではなかった場合
上の階の住人の方で、漏水の心当たりとなる原因がなかった場合は、どうなるのでしょうそのような場合には、マンションの給排水管等の腐食、劣化等、設備そのものに原因があることが考えられます。
この場合、マンションの給配水管の原因を究明しなくてはなりません。天井からの漏水ということであれば、上階の床下と、あなたのマンションの天井板上を走っている給排水管が原因である可能性が高いですね。
そんなときには、マンションの管理組合と、上階の住人の協力を得て、専門家に依頼して、上階の住戸の床下の給排水設備の調査をしてもらわなくてはなりません。
ただし、この調査の依頼は、原則的には、上階の住人に「お願い」してさせてもらうもの。もしかしたら、嫌がられてしまうかもしれません。そういう場合には、どうしたらよいのでしょうか?
次のページでは、そんな場合の調査の進め方、そして、誰に対して賠償請求できるか、ご案内します!