薬剤師/薬剤師とは

薬剤師のお仕事 薬局で独立編(2)(2ページ目)

調剤薬局で独立を考える薬剤師のために、前回に引き続いて開業に必要なモノを確認していきましょう。今回は起業に必要なヒト・モノ・カネのうちカネと、調剤薬局の開設に必要なコネについてお話しします。

久保田 嘉郎

執筆者:久保田 嘉郎

薬剤師ガイド



薬局開業に必要になるコネ

MRと医師のコネクション

調剤薬局開設には医師とのコネクションがある方が有利

ヒト・モノ・カネに引き続いて必要となるものがコネです。

独立を希望する薬剤師が、薬局を開設するうえでほとんどの場合、この部分が一番の障害になっています。

もちろん、町の中で面分業と呼ばれる特定の医療機関からの処方せんに依存しない薬局の形もありますが、個人の新規開業としてはリスクが多すぎます。

このため、これから新規で薬局の開設を考えている方はクリニックなどに隣接した薬局を念頭に置かれていると思います。新たに開業する医師との接点がすでにあれば問題はないのですが、多くの薬剤師はそのような機会はなかなかないでしょう。

では、処方せん発行元のクリニックのドクターはどのように見つければよいのでしょうか。

この点でMRは日常的に医師と接していて信頼関係も築きやすく、そのような情報が早く得られるというメリットがあります。実際、薬局経営者の中には元MRというものが多く存在します。

また、大手の調剤チェーンなども店舗開発にあたって医師とのコミュニケーションがとりやすいように、元MRを採用しているところが多くあります。

開業するにあたって医師とのコネクションの必要性を説きましたが、調剤薬局に勤務する薬剤師はそもそも医師との接点があまりないことが多く、積極的に行動することが必要です。

具体的には各種勉強会など医師の多そうな場所に顔を出すこと、また、開業する医師が接点を持ちそうな者(例えば病院に出入りする医療機器メーカー、不動産業者など)とのコネクションを作り、紹介してもらうなどの方法があげられます。

その他、薬局開業のコンサルタント会社もいくつかあります。これは毎月料金を支払うことで、開業できそうな物件情報を定期的にFAX、メールなどで案内してくれます。

しかしながら、すべてが採算の合う物件ばかりでもなく、また成立後には企画料として数百万の支払いが必要で、新規で開業を目指すものにとっては大きな負担になってしまいます。

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