薬剤師国家試験を直前に控え、不安な薬学生も多いと思いことでしょう。そこで今回は私、ガイドの久保田が、薬剤師国家試験の予備校講師でいらっしゃる塩田裕通先生と森茂彰先生のお二人にインタビュー形式でお話をうかがいました。


薬剤師国家試験直前!今からでも間に合う勉強法は?

久保田:いよいよ国家試験まで一ヶ月程度となりました。残された日もあと少しということで、不安な学生も多いと思います。この時期にお勧めの勉強法はありますか?

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塩田裕通先生 2007年東京薬科大学卒業後、大手予備校入社。主に衛生分野を担当。現在は、調剤薬局に勤務するかたわら予備校講師としても活躍中。

塩田:一人ひとり置かれている状況が違うと思いますが、この時期は予備校の模擬試験をプレ国家試験として受験すると思いますので、それを利用しない手はありません。周りの声や環境に左右されやすい時期だからこそ、これら模試をうまく取り入れ、自分を客観視するべきです。ここで重要なのは難しい問題の正答ではありません。多くの学生(60%以上)が正答する問題をもらさずに得点できているかということです。

 
 

1日に1回分ずつ、過去問を解く!

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森茂彰先生 2008年名城大学大学院薬学研究科卒業後、大手予備校入社。主に薬理・疾病分野を担当。現在は、調剤だけでなく、経験を活かした教育研修の業務にも携わる。

森:国試前のこの時期に、何から手をつけていいのかわからないという学生は、まず、国家試験まで何日残っているかカレンダーを見てください。この残りの日数で計画を立てて全体を繰り返し見直すことを優先させましょう。具体的には日ごとに分野を分け、ざっと過去問を解きなおすこと。また、90回以降の過去問を1日ごとに解いていくのも良いと思います。これにより国家試験の流れ、傾向が分かってきます。

久保田:なるほど、模試を利用して自分の学習のモレを探すということですね。他の学生が取れているところはきちんと得点する、ということは確かに大切ですよね。実は、森先生のお話にあった国家試験の過去問を利用して、傾向をつかむという勉強法は私もやっていました。時間も国家試験にあわせて行うと、試験当日の感覚もつかめますし。


必須問題は絶対におさえておく!!

塩田:あと必須問題の対策も忘れないでください。例えば理論ができれば必須もできると考える学生は多いですが、90分で90問という制限がありますので、あの5肢択一形式の問題を早く、正確に解く練習はしておいたほうがいいと思います。特に初日の1コマ目ですので、試験監の「それでは始めてください」の言葉とともに解き始めるイメージをしっかりもつことが大事です。

久保田:そうですね、2日にわたる試験ですから、最初の出来は精神的にも影響してきそうですよね。そのために必須問題を押さえる事が大事なのですね。

森:ただ、今お話している方法もあくまで講師が勧める効率のよい勉強法なので、自分の勉強法が確立しているのなら、変える必要はありません。勉強のリズムが出来ている人は、今までどおりの勉強法を信じて、それをやり通してください。直前の緊張している時期に日々の勉強方法をいきなり変えることはリズムを崩してしまうことにもなりかねませんからね。一般的に言えることは、直前期は深く掘り下げ新たな知識を詰め込むよりも、過去問を繰り返し解きなおして自信をつけた方がよいです。


この時期からでも急成長はある!

久保田:確かに勉強法や暗記法は人によっていろいろあるでしょうから、一概には言えませんね。過去に多くの薬学生を合格させてきたなかで、特に印象に残る学生はいましたか?

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一人では不安になりがちなこの時期、友人と問題の出しあうことは効果的です

塩田:いつも一人で黙々と頑張っているのに、なかなか点数が上がらず伸び悩んでいる学生が、休み時間などに友達と問題を出しあうことによって急成長したりすると、やはり印象が強く残りますね。特にモチベーションの高い前向きな仲間であれば、一緒にいることで自然と本人も持ち上げられますし、アウトプットすることによって、一人では気づかない収穫がたくさんあると思います。

森:意識が変わり心を入れ替え、成績が急上昇していく学生は毎年印象に残りますね。国家試験に何回も落ち、予備校に通い続けている生徒ですら、必ず合格するんだという決意を持ち、自分の力を信じること、そして薬剤師として働くというビジョンを抱いて臨むと、去年の成績が嘘だったかのように急上昇し合格していきます。本気を出してなかっただけ?(笑)と思ってしまうほどです。彼らは毎年同じような講義を受けていますから、合格するかしないかは各予備校の教え方やその年の国家試験の難易度ではありません。結局は、必ず合格して目標とする薬剤師になるんだ、という強い想いが合否を決めているのです。

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