薬剤師国家試験の前日の過ごし方……今から何をやる?

薬剤師国家試験の前日の過ごし方

薬剤師国家試験の前日の過ごし方

薬剤師を目指したものが乗り越えなくてはならないハードルは2つ、それは薬学部への入学と卒業後の国家試験合格です。薬学部6年間の集大成ともいえる国家試験は例年3月の第一土曜日曜に実施されます。晴れて薬剤師になるために、受験生のみなさんは今、猛勉強していることと思います。

この時期の受験生の主なタイプに、「勉強不足型」「作業勘違い型」「自信喪失型」の3タイプがあります。ここではそれぞれのタイプ別の国試直前勉強法をご説明します。
   

あせって目移りしてしまう【勉強不足型】

「勉強不足型」は今までも直前にならないと勉強をやらないタイプ。要領よく定期試験や卒業試験は乗り切ってきたけど、国家試験は薬学部6年間に習うことすべてが試験範囲で、過去問全ての丸暗記もできずにあせっている人は少なくありません。
 

対策:計画を立てて一つずつ

「あの時、もっと勉強しておけばよかった」と直前になって過去を振り返る薬学生は少なくありませんが、時間は戻りません。今までの試験を通過してきたということからも、薄くても全般的な知識はあるはずです。これからの時間は、全ての問題の見直しよりも、苦手な分野に絞った勉強、特に足切りを意識した苦手分野の克服に使いましょう。

試験まで一ヶ月以上ある場合、一番よく使用した問題集のページを残りの日数で2~3回繰り返せるように割り、その範囲の一度でもできなかった問題を解き、解説を読みましょう。一度目では理解できなくても2回、3回と繰り返すうちに腑に落ちる時がくるはずです。また、製剤や法規などは少しの知識の上乗せで確実な得点源にすることができるので、あわせて確認しておきましょう。
 

まとめ作りが終わらない【作業勘違い型】

直前期はまとめを作るより、まとめを見直す方が効率的です。

直前期はまとめを作るより、まとめを見直す方が効率的です。

「作業勘違い型」はノート作りやまとめ作りについ時間をかけすぎてしまいます。また、定期試験や卒業試験などの過去問集めが好きで、問題集も多く買いますがなかなか一冊を通してやりきることができないタイプです。
 

対策:新たなまとめを作らない

もちろん直前期以外なら、まとめながら覚えるというのも一つの方法ですが、直前では全てをまとめても見直す時間がありません。分野ごとに一番勉強した参考書やプリントなどを決め、不足した知識をそれらに書き込んでまとめとして利用し、何度も見ることをおすすめします。どうしてもこの時期にまとめを作る場合でも、試験当日に試験場で見返せる程度の分量にするよう意識し時間をかけすぎないことが大切です。
 

友達のやっている勉強が気になる【自信喪失型】

友達より過去の自分と比べて、自信を持つことが大切です。

友達より過去の自分と比べて、自信を持つことが大切です。

「自信喪失型」はここ一番の自分が信じられずに不安で、勉強に手がつかなくなるタイプです。特にこのタイプの特徴にすぐに他人と比較してしまう、他人のやっている勉強、持っている資料が気になってしまうことがあります。
 

対策:解けた問題も見直す

一度解いた問題を解く場合でも、ミスをした問題だけを繰り返すのではなく、自分の得意分野、間違えずに解けていた問題も混ぜて解くことで自信を持つことができます。国家試験は全345問の広範囲です。どんな優秀な人でも苦手な領域はありますし、不安を全く感じない人はいません。不安を感じたら以前のテキストを振り返り、過去の自分と比較して成長を確認するといいでしょう。

また、国家試験を受験できるということは6年間の薬学部カリキュラム、そして卒業試験をパスしてきたということでもあります。国家試験は満点取る必要はありません。自分ができない問題は、他人もできないと思い込み割り切ることも必要です。
 

一点の差で泣かないために!

国家試験では合否のボーダー上にとても多くの受験生がいます。あなたがあと一点で泣くか、一点で笑うかはケアレスミスをいかに避けられるかにかかっています。今まで定期試験や模試でケアレスミスだから……と言い訳をしてきた人は、今この時期にこれらを振り返り、国家試験ではケアレスミスゼロを目指しましょう。
 

ケアレスミス、3つの原因と対策

そもそも国家試験を受験した学生のケアレスミスを聞くと、大きく「計算ミス」「記憶ミス」「問題の読み違えミス」に分けられます。中でも受験生の多くが経験したことがあるのが、計算ミスです。計算が必要な物理化学や薬物動態、衛生などの分野では桁を間違いやすく、その間違えた受験生用の選択肢が用意されているので注意が必要です。
 

【計算ミス】あせっているときには解かない

「計算ミス」は慌てたり、急いだりして普段の自分の計算スピードよりも速く解答しようとするときに起こりやすくなります。対策としては、あせっていると感じる時は計算問題を解かず、先に知識のみで解ける問題を数問解いて、落ち着いてから計算問題を解くことです。また、必ず計算は計算式の見直しだけでなく、最初から再度解いてみるといった事をすると間違いに気付きやすくなります。
 

【記憶ミス】あやふなや知識を確かな知識へ定着させる

次に「記憶ミス」です。これは今までの試験を理論抜きで覚えてきた学生が陥りやすいミスです。知識の丸暗記で解答に根拠がないため、時間をおいて同じ問題を解くと解答が変わります。対策としては解いた問題は正解していても解説を改めて読み返し、正しい根拠や解答へのプロセスを身につけましょう。

特に法規を感覚で解いているという場合、根拠を明確にすることで、確信を持って解答できる問題を増やすことになり、自信にもつながります。
 

【問題の読み違えミス】問題文にツッコミをいれろ!

落ち着いて問いを最後まで読むことで、正しく問題を理解しましょう。

落ち着いて問いを最後まで読むことで、正しく問題を理解しましょう。

そして「問題の読み違えミス」。問題文に与えられている様々な条件を正確に把握せずに解いてしまうときに起こります。また、問題をすべて読み終えずに過去に解いたことがある問題と早合点して誤った解答を導き出してしまいます。これは、特に薬理の分野で薬物名と作用機序の組合せ、副作用や相互作用など問題文を最後まで読みきらない場合にやってしまいがちです。意外にも勉強量の多い受験生に多く、試験問題を意識して問題文を最後まで読む、途中、ツッコミを入れながら読むことで防ぐことができます。


【関連記事】
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。