柄や配色は工房ごとで異なる文房具
紙製品というとフィレンツェが頭に浮かびますが、ヴェネツィアでもまた違った紙製品を見つけることができます。この紙を使ったノートなどの文房具は、素敵な旅の思い出となるでしょう。ヴェネツィアには数多くの工房があります。一番有名なのはガラス細工、マスケラ(仮面)といったあたりになるでしょうが、忘れてはいけないのが工房オリジナルの型で模様を印刷した紙を扱う工房です。
15世紀に活版印刷が発明された後、ヴェネツィアは印刷業、出版業が非常に隆盛を極めた場所でもあります。
さて、ヴェネツィア島内あちこちに工房はあり、散策がてら好みのところを探すのも一興かもしれません。比較的集中していくつかの工房を見られるのは、アカデミア美術館やグッゲンハイム美術館のあるあたりでしょうか。
工房ごとがそれぞれの型を持っているので、全く柄が異なります。また、色の組み合わせ方も多様です。例えば、日本の着物の色合わせに似た組み合わせ方をする工房もあり、ヴェネツィアがかつて東西交易で一大拠点だったことが思い起こされます。
作り手の「好み」が製品に色濃く出るというところがまさに、こうした手工業による製品の面白いところでしょう。
ノート類は大きさ、種類もあれこれあります。模様の配置というのも、意外と印象を大きく変えるので、これも悩ましいところです。また、中身の紙は厚めなので、スケッチするのもいいでしょうし、ものを書くのにもよさそうです。
他には、筆記用具やトレイ、筆立てなど細々とした文房具や、はがき、しおりなども作っている工房もあります。また、やや持ち運びが大変ですが、印刷された紙そのものを買うこともできます。
■工房オリジナル文房具
購入可能場所:ヴェネチア島内の工房など
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