投資信託/NISA(日本版ISA)とは?その活用法

少額投資非課税制度ISA発祥の地に行ってきました

2月半ばにロンドンへ行ってきました。目的は、来年1月からスタートする「日本版ISA」の現地視察です。ISA発祥の地はイギリスです。そこでISAがどのように使われ、あるいはどのような商品が人気を集めているのかなどを取材してきました。

鈴木 雅光

執筆者:鈴木 雅光

投資信託ガイド

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日本版ISAが2014年1月からスタート。そもそもISAって何?

2014年から始まる日本版ISAで非課税メリットを享受できる

2014年から始まる日本版ISAで非課税メリットを享受できる

ISAとは「Individual Savings Account」のことで、発祥はイギリス。これを範にして、日本でも投資家の税制を優遇しようというのが、日本版ISAの基本的な考え方です。

日本版ISAがスタートするのは2014年1月からなので、まだ9ヶ月くらい先の話なのですが、実際に口座開設の申込がスタートするのは10月から。すでに一部の金融機関は、日本版ISAを積極的にアピールし始めています。恐らく、6月くらいになれば、いろいろなところで「日本版ISA」という言葉を見聞きするようになるでしょう。

ところで「ISA」という文字を、どのように読みますか?

「アイエスエー」

それでも良いのですが、発祥の地イギリスでは「アイサ」と呼んでいます。ヒースロー空港からロンドン市内のホテルに行くタクシーの中で、今回の取材の同行者が「ISAを利用していますか?」と質問をしたところ、彼は「アイサ」と答えていましたから、「ISA=アイサ」という呼び方は、すっかりイギリス国内において市民権を得ているのでしょう。

ということで皆さん、「アイエスエー」ではなく「アイサ」と呼ぶようにして下さい。
さて、タクシーの運転手も知っているISA=アイサですが、日本ではどのような仕組みになるのかを、簡単に説明しておきましょう。

現時点で決まっているところでは、最大500万円までの投資金額について生じた売却益、配当金に対する税金が非課税になります。2013年3月現在、株式の売却益および配当金に対する税率は、復興特別所得税を含めて10.147%。これが2014年1月以降は、本則の20.315%に戻ります。「貯蓄から投資へ」という、個人資金の流れを造ることを目的に、株式の売却益と配当金に対して軽減税率が適用されるようになったのが、2003年のこと。

以来、10年にわたって続いた軽減税率が廃止されるわけですから、本則に戻るだけとはいえ、なかには税強化と感じる人もいるはずです。こうした税金の激変緩和措置という意味合いも含めて導入されるのが、日本版ISAなのです。

日本版ISAの非課税期間は最長5年で、上限金額は500万円です。ただし、1年間に投資できる金額の上限が100万円なので、毎年100万円ずつ、5年間にわたって投資した分が、非課税の対象になります。

また、この制度の継続期間は、2014年1月から2023年末までの10年間ですから、最初の5年間の非課税期間が終了したら、さらにあと5年間の非課税期間にロールオーバーさせることができます。

その際も、非課税の上限金額は100万円ですから、もし値上がり益が発生した場合は、その分だけを売却して口座から引き出し、新たに100万円の額で5年間の非課税枠を利用することになります。

さて、実際にイギリスでは、どのような形でISAが利用されているのでしょうか。その辺も含めて、次回以降、ISAに関する話を進めていこうと思います。

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