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金融機関も嫌がる?「割合」簡単な投資術

金融機関の人が嫌がるけれど、割合簡単な投資判断方法をお教えします。その心は「金額」ではなく「割合」で考えることです。

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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にわか投資家ほど、危なっかしいものはない

株式市場がいきなり活気づいてきました。こういう時期はベーシックなマネーコラムより、「今儲かる○×銘柄」のほうに興味が行くものです。マネーハックコラムも投資ネタを取り上げてみたいと思います。しかし、お金に関する発想の転換をはかるのが本連載のテーマですから、他ではあまり書かない意外性のある話をしたいと思います。

今回のテーマは「投資金額」ではなく「投資割合」に目を向けるとうまい投資ができるようになる、という話です。

株価の急上昇に目がくらみ投資を始めようとする、にわか投資家ほど危ないものはありません。一握りの成功者の列伝に憧れ、相場に翻弄され、甘言を弄す金融機関の商品に釣られ、結果としてたいして儲からないのがよくあるオチです。

にわか投資家、投資初心者、株にチャレンジしようと思った人が最初に考えるのは、いくら投資しようか、だと思います。つまり「10万円からやってみようか」とか「100万円入れてみようかな」という感じです。実はそこが考え方の間違いのもとだったりします。金額ベースで発想しているにわか初心者ほど、手痛い失敗をする可能性が高まるのです。

では、マネーハックの発想法で、この失敗を回避する方法を考えてみましょう。

初心者は「投資金額」ではなく「投資割合」に着目してみる

投資金額から発想することがなぜ危険かというと、ついつい投資しすぎる可能性があるからです。金額ベースで考える人は、金額ベースで儲けを最大化したいと夢見てしまいます。「10万円の投資で20%上がれば2万円の儲けだが、100万円の投資をすれば20万円儲かるかもしれない!」というような感じで考えてしまうのです。

投資した金額とうまくいった可能性だけを見ていますので、欲の皮が突っ張るほどに、投資金額を増やしてしまいます。気がつけば資産の多くを投資につぎ込んでしまい、相場の変調時には大きな損失を抱え込むことになります。

初心者は、短期的に20%上がったのだから、同じく短期的に20%くらい下がる可能性アリ、と考えなくてはいけません(プラマイ20%というのは乱暴な例えです。ここで、「期待リターンが+5%ほどで、そこからプラスマイナス15%と仮定すれば、下がっても-10%程度では?」と思った人はそもそも投機的思考に溺れていない人ですから、あまり心配はありません。しかし、この意味がよく分からない人はプラスマイナス20%でいいので、下がる可能性をしっかり考えるようにしてください)。

このとき、金額でなく、「割合」で発想してみるとどうでしょうか。

「元本割れの可能性がある投資金額は、せいぜい自分の財産の40%くらいにしておきたいから、100万円あるうち投資額は40万円が最大、ってところかな」という発想になります。

「先ほどの発想と変わらないんじゃないの?」、と思うかもしれませんが実はこれ、とても賢い投資金額決定方法なのです。

>>割合で考えることで、自然とリスクを管理する投資法になる! 次ページ

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