漢検の受検級とレベルは?
漢字検定(漢検)を受検するにあたり、まず自分がどの級を受ければよいか考えてみましょう。漢検の受検級は10級~1級まで12段階に分かれていて、各レベルは以下の通りです。【級】:【レベル】:【対象漢字数】:【合格基準】
- 10級:小学校1年生修了程度:80字:150点満点80%程度
- 9級:小学校2年生修了程度:240字:150点満点80%程度
- 8級:小学校3年生修了程度:440字:150点満点80%程度
- 7級:小学校4年生修了程度:642字:200点満点70%程度
- 6級:小学校5年生修了程度:835字:200点満点70%程度
- 5級:小学校6年生修了程度:1026字:200点満点70%程度
- 4級:中学校在学程度:1339字:200点満点70%程度
- 3級:中学校卒業程度:1623字:200点満点70%程度
- 準2級:高校在学程度:1951字:200点満点70%程度
- 2級:高校卒業・大学・一般程度:2136字:200点満点80%程度
- 準1級:大学・一般程度:約3000字:200点満点80%程度
- 1級:大学・一般程度:約6000字:200点満点80%程度
10級は小学校1年修了程度で、出題される漢字数は80字です。9級が小学2年、8級が小学3年と、級が上がるにつれて学年も上がっていきます。5級は小学6年までに習う漢字で1026字が対象となります。4級は中学1~2年程度で1339字、3級は中学校卒業程度で1623字となり、このレベルになると大人でも難しく感じるようになります。
準2級は高校在学中で1951字、2級は高校卒業程度レベルで2136字、全ての常用漢字が出題対象となります。準1級と1級は大学・一般程度ですが、かなりレベルの高い試験内容です。日常生活では見たことも聞いたこともない漢字が多く、1級では何と6000字もの漢字が対象となります。
しかもその漢字だけ覚えればよい訳ではなく、四字熟語、故事ことわざ、当て字、国字、古典的文章など、多くの領域での勉強が必要です。また、高校を卒業しているから2級は大丈夫だろうと高を括っていたら要注意です。2級の問題は結構難しいです。事前の勉強と受検対策はしっかりやっておく必要があります。
小学生から社会人まで、何級から受けるべき?
小学生であれば学年通りの級からはじめるといいでしょう。中学生であれば内申書の加算対象となる3級以上を狙うことになるでしょう。中学1年で4級からはじめ、中学2年で3級、2級と進んでいくと理想です。社会人であれば、目標を高くして上位の2~1級を狙うか、少しハードルを下げて、70%が合格基準の3~準2級にするか、自分の実力・モチベーションと照らして、受検する級を設定してみましょう。※各級の程度と出題内容の詳細については、漢検のホームページを参照ください。
漢字検定の合格基準・目安について
漢検に合格するための基準としては、以下のとおりです。- 10~8級:150点満点:80%正解で合格
- 7~準2級:200点満点:70%正解で合格
- 2~1級:200点満点:80%正解で合格
200点満点で80%ということは、160点(100点満点にすると80点)取らなければなりません。7~準2級は140点が合格ラインですから、2~1級の160点は厳しい合格基準と言えますね。ガイドの経験ですが、1級の採点結果で160点にギリギリ届かず、悔しい思いをしたことがあります。この悔しさがバネになって、次のチャレンジに向けてさらに勉強を続け、合格することができました。
漢字検定の受検者層について
漢検の級別の受検者数は3級が最も多く、2022年度第3回では、約52万人中、約10万人が3級を受けています。その次が準2級の約6万人、5級と4級がほぼ同じく約5万6000人が受けています。最も少ない1級の受検者は、860人でした。※最新データについては、漢検のホームページを参照ください。
漢検の主な志願者層は、小学生から高校生までの学生です。この層だけで全体の約90%を占めています。ただし学生の受検は団体受検が多く、小中高生の受検者の90%が団体で受検しています。19~22歳までが全体の約3%で、それ以上の層だと各年代で1%程度と極端に少なくなります。漢字の勉強は何歳になってからでも始められます。社会人や高齢者の方の受検者がもっと増え、一緒に漢字を楽しむことができればと思っています。
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