土地活用のノウハウ/土地活用の基本とテクニック

様々な土地活用の傾向と対策(2ページ目)

土地活用と言うとアパート・マンション経営、駐車場経営が真っ先に思い浮かびませんか?現在は様々な土地活用の方法がありますが、それぞれの傾向と対策をよく理解しておくことが重要です。

楯岡 悟朗

執筆者:楯岡 悟朗

土地活用・不動産査定ガイド


駐車場経営

「とりあえず駐車場にでもしておこう」

若者の車離れが進んでいるため、車自体の数が減っています。固定資産税分の収益さえももたらさない不良資産となっていまう可能性も否定できません。まずはそのエリアにおいて駐車場の需要があるのかどうかの市場調査が必要です。周辺に駐車場が多数あり、空がないようであれば需要は十分あると思われます。
parking

安易な駐車場経営を考えてはいませんか?

ただ、需要はあっても多数駐車場があるということは、その他ライバルを押しのけて選んでもらわないければいけないのはアパート・マンション経営と同じです。駐車場とはいえ、

・スペースに余裕があり駐車しやすい
・車を雨ざらしにしないための簡易的な屋根がついている
・どこよりも安い

などの競合物件に抜きんでた「武器」はもっておくべきです。

車通りが活発なエリアやビジネス街であれば、通常の月極めではなく、コインパーキング業者に一括して貸すことも考えられます。場所によっては月極めで個人に貸すより、高い金額で借りてくれる可能性もあります。駐車場が利用されてもされなくても、常に一定の金額が入ってくるので、リスクはありません。

面白い試みとして、最近では月極めやコインパーキングの上の空間を有効活用しようと考えている業者も増えてきています。まず鉄骨で足場を組み、その上に屋上緑化の技術を利用して公共スペースを作ります。そこにちょっとした屋台やカフェスペースなどを設置しようというものです。住宅街の小さめの駐車場では、近隣住民からの反対なども予想されるので難しいかもしれませんが、オフィス街の大規模駐車場では、今後増えてくるかもしれませんね。ただ、駐車場にしておくと土地の相続税評価額が高くなるので、その辺りを含めて考える必要があります。

太陽光パネル

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利用価値のなかった土地が収益を生む可能性も

東日本大震災以後、電力供給の一つの方法として、太陽光発電などの自然エネルギーが脚光を浴びていることはご存知だと思います。地方都市の野放しにされている広大な土地に、太陽光パネルを設置することによって収益を上げる活用方法が現れてきています。通常のアパート・マンションの賃貸収入のように大きな収益を期待することはできませんが、陽の光が一定時間当たる場所であれば、設置費用も安いため低リスクで土地の活用をすることができます。なによりも天然エネルギーを利用して電力を供給し、社会貢献をしているという行為に大きな意味を見出す人も多いのではないでしょうか。

新しい土地活用の形

上記の高齢者専用賃貸にしろ太陽光パネルにせよ、今後の土地活用を考えるうえでの大きなヒントになるのではないでしょうか。なぜなら自己の利益の為に土地を活用する時代は終焉を迎え、他人や社会のためにどのように自己の資産を活用することができるのか?土地を活用して社会に貢献する・できるということが、土地という資産を持つ人にとっての今後大きな役割になってくるのではないでしょうか。
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