iPhone5対応がひとつのカギに
スマホ連携が進むと、スマホアプリでカーナビも利用できる。そのようなスタイルで昨年登場したのがカロッツェリアの「スマートフォンリンク・アプリユニット」SPH-DA09/05だ。このモデル、本体側はディスプレイ、地デジ、DVD/CDプレーヤー、ラジオチューナー&アンプなど、カーAV機器としての基本機能のみ(Bluetoothは内蔵しているが)。カーナビも含めて、ほかの機能はスマホアプリに依存する。この手の機器はディスプレイオーディオなどとも呼ばれ、欧米でも増加中だ。今後、カーナビは本体にナビデータを持った従来通りのカーナビと、アプリユニットやディスプレイオーディオといったタイプのスマホアプリ利用のタイプに二極化していくと思われる。ところが、このアプリユニット、発売当初はiPhone/Androidスマホの両対応だったが、iPhone5が登場し、それまでの30ピンDockコネクタからライトニングに変更されたのに伴い、最新iPhoneでは一部の機能しか使えないという事態が発生した。このアプリユニットに限らず、YouTubeの動画が見られると謳ったカーナビなども同様だ。30ピンDockコネクタではデジタルとアナログの両方を出力していたが、ライトニングコネクタではデジタル映像のみ。対して映像を受けるカーナビ側は、アナログ映像のみに対応していたのだから当然である。
Android対応機も増加
これを解決するための対策は各社で行われている。カロッツェリアは東京オートサロンに、iPhone5に対応するアプリユニットを参考出品。3月にも発売する予定で、既存のアプリユニットのユーザーにも、iPhone5に対応するバージョンアップ・データを無償で提供する予定だ。このバージョンアップ版なら、アップル純正のライトニングーデジタルAVアダプターを使って接続することで、iPhone5とアプリユニットの連携が可能。しかも従来のようにリンクウィズモードに対応した一部のアプリが使えるだけではく、iPhone用のアプリのすべてが使えるようになる模様だ。ケンウッドの新「彩速ナビ」もHDMI/MHL端子を設けることで、アップル純正ライトニングーデジタルAVアダプターを利用し、iPhone5と連携。YouTubeの動画をカーナビの画面で楽しむことができる。またMHL対応なのでiPhoneだけではなくAndroidともリンク。これまでのカーナビはなぜかiPhone対応に比べてAndroid対応が少なかったが、今年は最新のiPhone5対応とともにAndroid対応が増えてきそうだ。