照明・LED/照明・LED関連情報

ロサンゼルスのLED照明事情

アメリカは、日本や中国、韓国などのアジアに比べてLEDの普及率が低いと言われています。今回は、ロサンゼルスの住宅、公共空間、店舗の照明事情を調査し、アメリカでの一部の現状をご紹介します。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド

住宅照明はまだ白熱灯か蛍光灯が主流

LAのホームセンター

写真1.ホームセンターのランプ売り場コーナー

LED照明は日本や中国・韓国などアジアの国々で広まっています。それに対してアメリカでの普及率は低いと言われています。そこで約25年ぶりに全米第二の都市ロサンゼルスへ飛んで、その辺の事情を調べてみました。

滞在日数が4日間と短かかったため詳しく調べることはできませでしたが、ロサンゼルス在住の照明デザイナーの方に話を聞きながら、その実態の概略をまとめてみました。

 

まず、住宅照明ですがLEDはほとんど使われていないそうです。実際、大型ホームセンターのランプ売り場をのぞいてみましたが、白熱電球と蛍光ランプの陳列コーナーが広いのに対してLEDランプコーナはごく一部でした。しかも日本でよく売れている一般照明用の電球形LEDランプはほとんど販売されてなく、どちらかと言えば反射鏡付きの投光用かシャンデリア電球形LEDランプが主力でした。(写真1,2)

LAのホームセンター

写真2.LEDランプの展示は一部

照明デザイナーからその辺の理由を聞いてみたら、いくつかの理由がある中で、特にアメリカは日本に比べ電力費が安いため、あえて高額なLED電球を購入する必要がないのではないか、とのことでした。彼はロサンゼルスに奥さんと2人で住んでいますが、月々の電力費が日本円で3000円を超えることは滅多にないとのことでした。

投光用LEDランプが売られているのは、投光用の白熱電球自体が高価で寿命が短いため、LEDに替える方が経済的であることと、アメリカの住宅は庭が広いため、樹木や庭を広く照明するためにLEDが優位に働くためと考えられます。またシャンデリア電球形LEDランプはシャンデリア器具自体、比較的高天井に吊り下げられるため、ランプが切れると交換が面倒なため、長寿命のLEDが受けいられている、と思われます。

次のページでは「公共的空間はLED化が進む」についてご紹介します。

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