名作『オズの魔法使い』のスピンオフ版
「ウィキッド」
「ウィキッド」の主人公は、『オズの魔法使い』に登場する悪い魔女のエルファバ。彼女がどうして「悪い魔女になったか」までが描かれます。原作は、グレゴリー・マグワイアの『ウィキッド誰も知らない、もう一つのオズの物語』として、ソフトバンクから出版されていますが、そちらと内容が全く違うので、個人的にはミュージカルのほうが大好きです。
涙が止まらないのは、エルファバのひたむきな姿勢にあります。元来、名家のお嬢様なのに、緑の肌色を持って生まれてしまったがゆえに、両親からの愛情は受けられず、世間からも奇異な目で見られてしまうのです。それでも、とてもまっすぐで勇敢で、情のある心やさしい女の子なんですよ。どう見ても、「悪い魔女」は、後に「よい魔女」となるグリンダのほうな気がしますが……。
結局、エルファバは、自ら「悪い魔女」になる選択をしたような気がしますが、その決断を下す「勇気」に、我々は喝采の意味で涙を流すのかとも思います。
・『Wicked』Broadway Official Site
http://www.wickedthemusical.com/
『ウィキッド』劇団四季
www.shiki.gr.jp/applause/wicked/index.html
※上記データは記事公開時点のものです。