今回の円安は出来レースに過ぎない
2012年12月の選挙の前の金曜日、私はFXで豪ドルをしこたま仕込んでおきました。そして、予想通り自民党の圧勝。翌月曜日の朝、窓があくくらいの円安でスタートしましたが、私はすぐに決済し、久しぶりに大きな利益を手にすることができました。このとき、多くの投資家が儲かったようです。ネットで検索すると、喜びの成果をつかんだ投資家のブログ記事が散見されました。しかし、これは非常にわかりやすい出来レースです。自民党が勝つことは概ね予想されていましたし、その総裁が「インフレ」「金融緩和」をアピールしていたからです。すると当然、株高、円安に振れます。アメリカの大統領選挙の翌年も、ご祝儀相場でダウ高になりやすいという話も聞いたことがありますが、相場は政治の動きに連動しています。
というのは投資家サイドの発想ですが、私たちの生活にも影響を与えます。たとえば地価が上る前に不動産を買っておこうという動きが出るかもしれませんし、消費税増税前の駆け込み需要もあるかもしれません。反面、住宅エコポイントを復活させる議論がされているという話もあり、自宅購入の判断を迷わせるところです。また、実際にインフレになれば住宅ローン金利も上昇するでしょうから、変動金利でローンを組んでいる人は返済額が増えます。住宅ローン控除も変わるかもしれないですし、ほかの税金面でも変更があるかもしれません。
政府が何をやろうとしているか情報を集めることも、賢い生活につながる一歩ではないでしょうか。