語るべきモデルは圧倒的に多い
年末恒例の“輸入車で振り返るこの一年”。11年末にも本稿で“予想”した通り、2012年もまた、日本にやってきた輸入車のレベルはとても高く、話題も豊富、質はもちろん量でも国産車連中を上回った(たとえば、2012-2013日本カーオブザイヤー(COTY)のノミネート車をみても、国産14車種に対して輸入車は16車種がそろった。6世代目となるプレミアムコンパクトサルーン&ツーリング、3シリーズ。ディーゼルやフルハイブリッドのアクティブハイブリッド3(写真)などをラインナップする。2012-2013のCOTYではインポート・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した
そのほかレクサスGSやスバルインプレッサ、スズキワゴンR、ホンダN BOX&N-ONEといったニューフェイスたちの地力の強さも評価に値すると思う。
しかし、だ。
(TVCFの質はともかく)自動ブレーキの装備意識を引き上げたVW up! や、ガソリン/ディーゼル/ハイブリッドを単一車種として日本市場で初めて揃えたBMW3シリーズ、パワートレインからシャシーまで一新して新たなベンツワールドを拓いたM・ベンツBクラス、コンパクトSUVながら見栄えクオリティの高さで人気のアウディQ3、デザイン性と走りを高いレベルで両立したシトロエンDS5やレンジローバーイヴォーク、アルファロメオジュリエッタ、軽量化・効率化を高性能化に結びつけたポルシェボクスター&911にM・ベンツSLクラス、さらにはCOTYノミネート車(年間500台以上の販売が見込まれる車種)ではないけれどフェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレンといったスーパーカーブランドや、アストンマーティンやベントレーなどのラグジュアリィカーブランドからも多数ニューモデルが上陸、と、輸入車の方が語るべきモデルは圧倒的に多かった。
それは、ボクの年間(1月~12月)原稿本数の内訳をみても圧倒的で、500本前後の寄稿のうち、輸入車関連が実に7割を占めていた。ちなみに、COTYの選考では、3シリーズに10点を投じ、以下、up! に6点、ジュリエッタに4点、86/BRZに3点、CX-5に2点を配した。
では、2012年の“心に残った輸入車”を、例によって1月から順に振り返ってみよう。