「朝学習」は、子どもにも大人にもおすすめのゴールデンタイム
朝学習をすることのメリット
朝学習で充実した1日のスタートを
1つ目は、朝の時間は、一日の中で最も頭が冴え、集中力•やる気•思考力が高い「ゴールデンタイム」であるということです。記憶は、睡眠をとっている間に整理•定着します。そのため、朝起きた時の脳は、新しい情報がどんどん入るクリアな状態になっています。また朝の時間は、ドーパミンやアドレナリンなどの脳内物質が大量に分泌され、集中力ややる気を生み出します。このように、科学的見地からも、朝勉強することは、とても効率が良いことが分かります。
2つ目は、朝勉強することは「学習習慣を身につける」ために適した時間帯であるということです。学校の勉強についていけなかったり、塾に通っていても中々成績が上がらなかったりする子供に共通する問題点は、学習習慣が身に付いておらず、勉強の量•質ともに不足していることです。入る情報の質や本人の能力が問題では無いので、それを定着させるプロセス(学習習慣)を身に付けることが、そのような子供にとって最優先の目標になってきます。
しかし、学習習慣に限らず何事も習慣化することは、大変難しいことです。習慣化のポイントについては後述もしますが、ポイントの1つは、「決まった時間に決まったことをやる」ということです。放課後に勉強をする習慣を付けようと思っても、曜日によって帰宅時間や習い事のスケジュールが異なるため「決まった時簡に決まった量をこなす」ことが出来ません。その一方、朝の時間であれば基本的に何曜日であろうと、「決まった時間に決まった量(内容)をやる」ことは可能ではないでしょうか。
朝は何を勉強すべきか
次に、具体的に朝何をすべきかをお話します。まず朝起きたら、軽く体を動かして頭と体をしっかり起こしましょう。朝日を浴びながら出来るとなお良いでしょう。朝日を浴びるとセロトニンという物質が生成され、より脳が活性化されます。
次に具体的な勉強の内容ですが、前日の夜とセットで考えていきます。前述したように、記憶は睡眠によって整理•定着します。そのため、夜寝る前に暗記ものに取り組み、朝起きたらそれをチェックすることをお勧めします。一方前夜に暗記した内容以外の暗記ものに朝取り組むことは、あまり効率的ではありません。これから一日が始まるのですから、朝入れた情報の上には、多くの新しい情報が積み重なり、夜寝る段階で既に記憶の外に追いやられいる可能性があるからです。
前夜の暗記ものの復習が終わった後は、思考力や創造力を使う問題に取り組むことをお勧めします。頭が冴えきっている状態ですから、算数の応用問題•パズル系問題や作文などに取り組めると効率が良いと思います。勉強時間は、子供の年齢や学習目標などによって異なりますが、最低でも30分間(暗記ものの復習に10分、思考力を使うものに20分)は確保したいものです。
朝学習を習慣化するポイント
最後に朝勉強を習慣化するポイントです。前述しましたが、朝勉強に限らず物事を習慣化することは、決して簡単なことではなく、ストレスを感じることです。習慣化をするためのポイントの1つは、前述した「決まった時間に決まったことをやる」ということです。そして、ここで紹介する2つ目のポイントは、習慣化までのステップを「スモールステップ」にすることです。「朝勉強を30分する」という目標をたてた場合、すぐに翌日の朝から実行しようとすると、ストレスが強すぎるため、翌日は出来たとしても長続きしなかったり、机には向かっているものの内容は伴っていなかったりする場合が多いと思います。そのため、いきなり30分間勉強を始めるのではなく、まずは
- 早起きすることだけを習慣化(時間は徐々に長く)
- 教科や内容•難易度を問わず好きな勉強をする(時間は徐々に長く)
- 徐々に本来取り組むべき勉強を混ぜていく(時間は徐々に長く)
のように出来るだけストレスがかからない「スモールステップ」で徐々に目標に近づけていくことが習慣化を達成するポイントです。大切なのは焦らないこと。必ずストレスなく取り組めるようになってから、次のステップにすすみましょう。
家族みんなで朝学習に取り組もう
今回は朝勉強について話をさせていただきました。朝のゴールデンタイムの効果は子供でも大人でも同じです。家族そろって朝勉強に取り組んでいただくと、より充実した一日のスタートが切れるのではないでしょうか。是非お子さんと一緒に楽しみながら朝勉強に取り組んでみてください。【関連記事】