住宅購入の費用・税金/確定申告・住宅ローン減税

「住宅ローン減税」確定申告2012年版/リフォーム(2ページ目)

日本の住宅リフォーム市場の規模は6兆円超。今日では「リモデル」「リノベーション」と呼ばれるように、生活の質の向上を目的とした前向きなリフォームが増えています。こうしたリフォーム工事をローンを借りて行なうと、一定条件のもと「住宅ローン減税」の適用が受けられます。ただ、減税を受けるには確定申告しなければなりません。本稿で適用条件と必要書類をしっかりと確認しておきましょう。

平賀 功一

執筆者:平賀 功一

賢いマンション暮らしガイド


「住宅ローン減税」リフォーム時の必要書類/ 2012年版 

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住宅エコポイントなどの「補助金」の交付を受けた場合には、新たな必要書類が追加される。

住宅ローン減税制度は各人が還付請求することを要件としています。確定申告のための提出書類をあらかじめ用意し、ご自身で税務署に足を運んで還付請求しなければなりません。その際に用意すべき必要書類は以下の通りです。

  • リフォームローンの残高証明書
  • 住宅ローン減税を受ける人の住民票
  • 源泉徴収票(給与所得者の人)
  • リフォーム工事に係る建築確認済証の写し、検査済証の写し、増改築工事証明書など
  • リフォームした住宅の登記簿謄本(登記事項証明書)、請負契約書の写しなど
  • 確定申告書(住宅借入金等特別控除額の計算明細書)(※1)
(※1)確定申告書の書式はこちらでご覧いただけます。(PDF形式)
 

2011年6月30日以降にリフォーム工事の契約を締結し、そのリフォーム工事に伴い住宅エコポイントなどの補助金の交付を受けた場合には、

  • 補助金等の交付を受ける場合又は住宅取得等資金の贈与の特例を受けた場合の取得対価の額等の計算明細書(※2)
  • 補助金などの額を証する書類
(※2)計算明細書の書式はこちらでご覧いただけます。(PDF形式)

2011年度の税制改正により、(1)補助金や助成金の交付、(2)住宅取得等資金の贈与税の非課税制度、(3)相続税精算課税選択の特例 ―― の適用を受けた場合、これらの額をリフォーム工事代金から差し引いて住宅ローン減税の還付額を計算するよう改められました。そのため、2012年度も引き続き、該当者には上述した2種類の書類の提出が義務付けられています。

第三者機関による“お墨付き”をもらえないと、住宅ローン減税は受けられない 

最後に、リフォーム時の住宅ローン減税の確定申告で気をつけなければならない点を補足しておきます。

それは「リフォーム工事の規模・内容」です。国税庁のホームページには「居室、調理室、浴室、便所、洗面所、納戸、玄関、廊下の一室の床または壁の全部について行う修繕・模様替えの工事」と表現されていますが、正直、この説明ではよく分かりません。工事金額が100万円を超える一定の修繕・模様替え工事とはどの程度の工事を指すのか、正確なイメージはつかみにくいのが現状です。

では、どうやって判断すればいいのでしょうか?――

確定申告時の必要書類として、「建築確認済証の写し」や「検査済証の写し」「増改築工事証明書」を徴求していることからも分かるように、住宅ローン減税の適否は建築士や指定確認検査機関、住宅性能評価機関が判定します。

つまり、こうした第三者機関による“お墨付き”(=証明書の発行)がもらえて初めて還付申告できるのです。各種証明書が取得できなければ、住宅ローン減税は受けられないわけです。リフォーム完了後に住宅ローン減税の対象と認められない工事だったことが判明しても“後の祭り”なのです。リフォーム業者との十分な事前打ち合わせが重要となります。

これから確定申告を予定している人は、お手元に各種証明書があるかどうか必ず確認しておいてください。


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