宝塚ファン/宝塚歌劇団 トップスターの変遷

雪組トップスター音月 桂・舞羽美海――退団(5ページ目)

2012年12月24日、雪組トップスター・音月 桂さん、娘役トップスター・舞羽美海さんが、宝塚歌劇団を卒業しました。フレッシュかつ円熟した演技を見せてくれた美しいトップコンビでした。

桜木 星子

執筆者:桜木 星子

宝塚ファンガイド

『オネーギンEvgeny Onegin―あるダンディの肖像―』のタチヤーナでは、専科の轟 悠さんの相手役という大役に大抜擢されます。宝塚男役の頂点でもある大先輩を相手に、恋に夢見る少女から、楚々とした大人の女性への成長を見事に表現しました。

また2009年7月より1年間、TAKARAZUKA SKY STAGE第8期スカイフェアリーズとして、明るく元気な姿を見せてくれました。

『ロミオとジュリエット』

(C)宝塚歌劇団 (C)宝塚クリエイティブアーツ

前雪組トップ娘役・愛原実花さんの退団後、しばらくは固定のトップ娘役を置かずにいた雪組において、2011年、音月 桂さんトップお披露目公演『ロミオとジュリエット』のジュリエット役はWキャストでした。舞羽さんはその一人に抜擢されます(もう一人は夢華あみさん)。
ロミオを見つめる時のドキドキ感がこちらにまで伝わる、"死"さえも幸せと思わせる恋する乙女を好演しました。

そして、その次の公演、全国ツアー『黒い瞳』『ロック・オン!』より、雪組トップ娘役に就任。本公演お披露目は『仮面の男』『ROYAL STRAIGHT FLASH!!』でした。

舞台映えのする容姿に、肩の開いた大きなドレスも似合い、トップ娘役の風格を見せた『仮面の男』のルイーズ。凛とした女性『ドン・カルロス』のレオノール。
勝気な部分の中に可愛らしさも見せ、前田正名への心の変化を演じた『Samourai』マリー。

『ハウ・トゥー・サクシード』のローズマリーや『フットルース』のアリエルは、明るく元気なイメージの舞羽さんにぴったりでした。

『GOLD SPARK!-この一瞬を永遠に-』

(C)宝塚歌劇団 (C)宝塚クリエイティブアーツ

そして最後の役は『JIN-仁-』。仁先生を尊敬し一心に付いて行く健気な咲さんの姿は、舞羽美海さんそのものでした。

現代的な面も古風な面もあります。可愛らしくもあり、しっとりとした大人の女性でもあります。
色々な面、色々な魅力を見せてくれる娘役ですが、観るたびにその成長に驚き、どんな役を演じても気持ちいい。体当たりで素直な演技、向日葵のようなひたむきさと大らかさ。

誰からも愛される、好感度抜群の娘役さんでした。

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