神楽坂通りに面した老舗中華料理店の龍公亭

インテリアデザイナーの形見一郎さんによる店舗デザイン

インテリアデザイナーの形見一郎さんによる店舗デザイン

坂と階段、石畳や細い路地など、独特の街並みが人気の新宿区・神楽坂。個人的には、東京で一番“京都”に似ている街だと思っています。芸者さんもいますし、着物姿が似合う街ですね。提供する商品を問わず、老舗店が多いのも神楽坂の特徴。そんな神楽坂で、明治時代に創業した老舗中華料理店が「龍公亭」です。

飯田橋西口、神楽坂下から坂を上がると3分程度でしょうか。神楽坂通りに面した白いモダンな外装、ポップな店名ロゴが印象的です。同店は2008年に改装を行い、老舗っぽさは感じさせない一店ですね。入るのに躊躇するような“威圧的”な店構えではなく、気軽に入れるタイプの老舗店です。

創業は1889年(明治22年)

初代・飯田英吉さんが創業した際には「あやめ寿司」というすし店だった同店。関東大震災後に、1階ですしを、2階で中華料理を提供するスタイルになります。その後、戦後に広東中華の専門店となり、現在4代目へと受け継がれています。では龍公亭の歴史がスタートした1889年とは、どんな年だったのでしょうか……。

ランチタイムに掲出されるメニュー看板

ランチタイムに掲出されるメニュー看板

鹿鳴館完成から6年後の1889年。大きな出来事としては、大日本帝国憲法の発布があります。わずかな期間で停止されたオスマン帝国憲法を除けば、アジア初の近代憲法です。また、各地で線路が引かれ、鉄道時代を象徴する1つのエポック、新橋と神戸をつなぐ東海道本線が全通した史実もあります。

日本生命や任天堂、法政大学や関西大学、銀座の歌舞伎座などが産声をあげたのもこの年のこと。そんな時代背景の中、龍公亭もその歩みを始めています。

では、神楽坂でも数少ない100年以上の歴史を有する中華料理店へと参りましょう