高倍率ズームにありがちな撮りづらさを解消する「フレーミングアシスト」機能
高倍率ズーム機では、ありがちな失敗として「被写体を見失う」という危険性があります。望遠側になればなるほど、わずかな角度しか写さなくなるためです。
レンズの焦点距離の概念図。もっとも濃い緑で400ミリ相当なので、2400ミリ相当となるとこの1/6しか撮影しないということになる。
特にPowerShot SX50 SHは光学で1200ミリ相当、超解像度技術で2400ミリ相当と化け物じみた望遠レンズとして使えるため、そういったミスを犯す危険性が増しているのです。
それに対応した機能が「フレーミングアシスト」です。ボディとレンズの境目に搭載されているふたつのボタンで、「探索」「固定」といった機能を実現しています。
まず、「探索」ボタンはズーム倍率を一時的に下げることができます。
これによって被写体がどこにいるかを素早く確認することができます。探索ボタン使用時には液晶ディスプレイにグリッドが表示され、実際の撮影フレームを参照することもできます。
探索ボタンを離すと以前のズーム倍率に戻り、撮影を継続することができます。
もうひとつの「固定」ボタンは手ぶれを抑える機能です。50倍、100倍のズームとものなるとちょっとした手ぶれで被写体を見失ってしまいます。手元では数ミリの手ぶれであっても、はるか先の被写体を見失わせるには充分なものとなってしまいます。
そこでこの固定ボタンを押すと、極度に手ぶれが抑えられて被写体をとらえやすくなるというわけです。

ツマグロヒョウモン(♂)。この撮影時にも「探索」は驚くほど役立ちました。
正直、筆者も書いていて「これ、読者に理解してもらえているかな……」と不安です。
ですが、このフレーミングアシスト機能はどちらも高倍率ズーム搭載のデジカメにとって本当に便利なものとなっています。特に「探索」は便利というよりも30倍以上のズームレンズを持つすべてのデジタルカメラに搭載してほしいと思ったほどの機能です。
この使いやすさは言葉よりも実際に使ってみてこそ分かるものとなっています。気になったときは、店頭で確かめてみてください。
最後にその他の注目点をチェックしていきましょう。