自分のリスク許容度にあわせて資産配分を行う
分散投資をすることで、リスク(価格変動の振れ幅)を小さくすることができます。また、運用のコストは投資家のリターンを削ってしまいます。投資信託に運用手数料(信託報酬)を多く払ったほうがより高いリターンを望めるのではないかと考える方もいらっしゃると思いますが、過去のデータから高い信託報酬を取るファンドが長期で良い成績(運用の目標とするベンチマーク、多くの場合は市場平均を超える成績)をおさめられる訳ではないことが示されています。中には長期で良い成績をおさめるファンドもありますが、これが運用の巧拙によるものか単なる運(コインを10回投げて10回連続で表が出ることもある)なのかはよくわかりませんし、そのようなファンドを事前に言い当てることも難しいと考えられます。それならば、低コストなインデックスファンドやETFを利用して市場平均を狙っていくのが堅実な方法であると考えられます。
さらに、頻繁な売買は売買に伴う手数料だけでなく、税金によるコストの上昇も招くので、買ったものはよほどのことがない限りは売却しない気持ちでいたほうがよいと思います。近頃人気の多分配ファンドは老後の資金作りという観点ではまったく非効率なのでオススメできません。
具体的な方法としては、まずはご自身のリスク許容度を把握し、その上でアセットアロケーション(資産配分)を行い、それに従って日本株式、日本以外の先進国株式、新興国株式、日本債券、外国債券のインデックスに連動するインデックスファンドを購入するのがよいと思います。ご自身のリスク許容度は自分にしかわからないことなので、ネット上のツールを使ってリスク許容度を測ってみてください。一例として、ファンドの海(http://guide.fund-no-umi.com/tools/aa.html)にツールがあります。こちらは過去のデータに基づき、入力したポートフォリオの比率でのリスク、期待リターンを計算してくれます。リスク許容度は年間どれくらいの含み損までは許容できるかの目安です。算出されたリスクの2倍を目安に、自分の心と相談してみてください。
なお、購入はネット証券からがよいと思います。金融機関サイドの人間に相談を持ちかけるのは鴨がネギを背負って来ているようなものですので。
参考書籍:「ほったらかし投資術」山崎元・水瀬ケンイチ著
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また、投資信託への投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、御自身の責任でお願い申し上げます。