情報リテラシーと日焼けの相関関係
意外だったのが、全体の約半数の男性が「日焼けをしない」という回答をしていること。環境問題に起因する紫外線の影響を男性も重く受け止めているということでしょう。また、女性向けの「美白」や「紫外線による老化」に関する記事などをインターネットやSNSなどで目にする機会も増えたのも一因かもしれません。これらの紫外線と肌老化の関係は、美容雑誌など特定のメディアで共有されてきた情報が広く男性の目にも触れることにより、その意識が高まったということではないでしょうか。
美容に関心のある男性のSNSの使用率の高さも今回のアンケート結果から明らかです。男性の身だしなみに関しても、情報リテラシーの格差が今後は一気に現れてきそうです。
男性美容は「手段」から「目的」に変化
今まで身だしなみの「社会性」についてクローズアップしてきましたが、一方でその動機に関してよりパーソナルな結果がでたのも興味深い現象でした。右のグラフを見ていただくとわかるのですが、美容関心層のスキンケアのモチベーションに関して「自分が心地よいから」が各年代で断トツのトップ。「モテるため」や「婚活のため」といった目標への一手段としてではなく、社会的に必要とされてきた「スキンケア/身だしなみ」それ自体が、よりよい生活を得るための事項にもなったということではないでしょうか。
これは男性のスキンケア意識が「手段」から「目的」へと変化していると言っても過言ではないでしょう。美容関心層においては、もはや「仕方なく」行うことではなく、多くの女性のようにスキンケアの中に「心地よさ」を求め、「自分を高める」ために必要な行為として認識しているのです。
スキンケアや身だしなみへの気配りは決して現実と乖離したものではなく、これからの男性の必須事項となっていくでしょう。