チャクラ3作目『南洋でヨイショ』
ガイド:小川美潮さん、お久しぶりです。前回、約2年前にチャクラのファースト『チャクラ』とセカンド『さてこそ』の再発に合わせて、お話を伺いましたが、今回はその後という事で。先ずは、チャクラとしてはラストにしてサードとなる『南洋でヨイショ』(1983年)では、小川さんと板倉さんが正式メンバーとしては二人になり、レコード会社もビクターからVAPに移籍となりましたが、この時の心境は?
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小川:
流れとしては、自然なことととらへていました。
ガイド:
オープニングの「スウィング(タコにささげるよ)」は、チャクラならではの複雑怪奇なサウンドと小川さんのヴォーカルが混ざって不思議な世界を作り上げています。もう、ニューウェイヴとかいう括りでは収まらない曲ですね。即興的な部分は多かったのでしょうか?
小川:
いえ、意外にきちっと作ったものです(笑)。
ガイド:
「南洋でヨイショ」は、アルバムのタイトル曲でもありますが、これって、下田逸朗さんと小川さんの共同作詞になっていますね。下田さんはかなり意外な組み合わせですが、どのようなきっかけで?
小川:
たしかディレクターの福岡さんからの紹介だったような・・・
ガイド:
僕は、Filmsも大好きで(もちろん、チャクラもですが・・・)、「本当のことを言えば」は、Filmsの赤城忠治さんの作詞ですね。小川さんの作詞ではないですが、小川さんの世界観にすんなりとハマる歌詞ではないかと。赤城さんとはどのような繋がりだったのでしょうか?
小川:
あまりよく覚へていないのですが、気がついたら仲良くなってた、と云ふ感じです。よく遊んでいましたよ。歌詞を頼んだのは、板倉さんの提案です。
ガイド:
「まだ」は、チャクラの中では珍しいストレートなポップソング。ひねくれたチャクラも好きだけど、後の小川さんのソロに繋がるようなキャッチーさも僕は好きです。このあたりで、直球を投げようと意識をして作った曲なのでしょうか?
小川:
いえいえ、作ってる方としては直球も変化球もありませんが、でもちょっとめずらしい曲かもしれませんね。チャクラが終わって離ればなれになると云ふ予兆が曲によく現れていますね。
ガイド:
チャクラとしては、3枚のアルバムを残されましたが、正式に解散みたいな区切りはあったのでしょうか?
小川:
特になかったのですが、青山タワーホールのコンサートが区切りになっちゃいましたね。