トレイシー・シュヴァリエ「絵画に見つける物語」
■内容美術館では、全ての作品に関心を持つべきなのでしょうか? トレイシー・シュヴァリエは、フェルメールの作品「真珠の耳飾りの少女」などを例に、好きな作品、気になった作品に集中することを勧めています。
■おすすめのポイント
17世紀オランダで、すぐれた絵画作品が生まれた背景には、富裕な市民たちが絵画を求めたことがありました。そういった時代の空気がふわりと舞い降りてくるような物語を語ります。
ニール・ハービソン「僕は色を聴いている」
■内容色覚異常として生まれたニール・ハービセンにとって、目に映る世界はグレイスケールです。しかし、色を音に変換するデバイスを2003年に開発し、色を音で聴く生活を送っています。デバイスによって五感が変化し、生活そのものが変わって行く様子をスピーチしています。
■おすすめのポイント
ハービセンは、自身の体験を通して、知識は感覚から育まれると主張し、感覚を拡張できれば知識を拡大することができるのはないかと、テクノロジーによる感覚の拡張を勧めています。人間をサイボーグ化することのポジティブな側面について考えさせられます。
ジョン・ホッケンベリー「人生をデザインする」
■内容ジャーナリスト、ジョン・ホッケンベリーは、36年前の起きた交通事故をきっかけに、車椅子で生活を送っています。デザイナーの父親から学んだ、良いデザインと悪いデザインの違いを語り、人生はデザインの良し悪しに左右されることを示します。
■おすすめのポイント
ホッケンベリーは、物と使用者の両方が主役であると語ります。良いデザインには意図があり、そのことを忘れると悪いデザインになると述べます。狭義のデザインから、広義のデザイン論、デザイン思考へと展開していきます。