すぐ褒める
レイトン教授の何が楽しいかって、1つなぞなぞを解くたびに「俺って頭いいんじゃないか」と思わせてくれるんです
でも、ゲームは違います。1つでもできたらすぐ褒めます。ドラクエで敵を1匹倒す、スーパーマリオブラザーズでステージ1-1をクリアする、レイトン教授でなぞなぞを1つ解く、みんなちょっと気持ちのいい効果音だったり、得点だったり、ゲームが有利になる要素だったり、ご褒美をくれます。
逆に、遊んでも遊んでもなかなかいいことがないゲームは、すぐにプレイヤーは遊ぶのをやめてしまいます。勉強と違って、やらなくてはいけないことではないからこそ、やりたいという欲求を高めるためにどんどんゲームは褒めるんですね。でも、勉強だってやりたいという欲求を高めることは大事なはずです。
すぐチャレンジする
失敗してもいい小さいチャレンジがたくさんあって、どんどんうまくなる実感が持てるのは良いゲームです
ゲームでもたくさん努力させて時間をかけてチャレンジをして失敗させてしまうと、相当ゲームにのめり込んだプレイヤーでないとやめてしまう恐れがあります。ゲームの構成でいえば最終ステージ、ラスボスの時にようやくそういう目標を設定します。じゃあ、最初はどうするか、先ほどのすぐ褒めるということと関係してきますが、達成の最小単位を小さく小さくして、その分チャレンジもたくさんたくさん用意します。
先ほどスーパーマリオブラザーズでステージ1-1をクリアしたらご褒美をくれると書きましたが、もう少し細かくお話してみましょう。ゲームをスタートしてダッシュすると出会い頭にクリボーがやってきます。これでいきなりやられるプレイヤーもいます。しかし、すぐさまもう1回チャレンジです。Aボタンでジャンプしてクリボーを避ければすぐその先にはキノコを取ることができます、ご褒美です、マリオが大きくなってテンションが上がります。少し先に進むと穴があいていて、ここに落ちるとミスになってしまいますが、ジャンプで飛び越えられればその先にはフラワー、さらにちょっと進めるとスターがとれて、その先はもうゴール目前。
常に今できることよりもほんの少しだけ難しいことにチャレンジさせ、失敗してもリスクは少なく、やるごとに少しずつ前に進んでる実感があってチャレンジそのものが楽しめる、そういう条件の揃ったゲームはついつい何度も遊んでしまいます。
ゲームと学習効果について、いかがだったでしょうか。最後に、どうしてゲームがこんなにも高い学習効果を持つ仕組みを搭載しているのか、お話して終わりたいと思います。