切ない曲、大好き!
ガイド:作品を聴いて感じたのが……おもしろぃ、この世界観好き。1曲目「Welcome to Another World, Here You Are」は、近未来感があるエレクトロポップ。2曲目の「Till the Party Ends」もメランコリックで……いやもう、キラキラしてしまって……うっふんですね。どこか切ない曲が好きな人なのかなぁ(?)と。
佐藤:
そうなんです! 切ない曲、大好きなんですよ。全然テクノポップじゃないですけど、Paul Simonとか大好きなんです。Simon&Garfunkelもいいんですけど、ソロがすごく好きです。ちょっとPaul Simonも切ない系ですよね。切ないフォークソングなんかも沢山聴いてました。どんだけ広く聴いていたかというと、イルカとか、風とかまで含めてですよ(笑)。いつの時代に生まれたんだよって感じですけど。日本の70年代のフォークソングの切なさときたらすごいものがありますよね。どんだけ泣いてほしいのか、という。そういうので泣いたことはありませんけど。テクノとかテクノポップとかパンクが好きなんだけど、切ないメロディアスな曲も好きなので、曲作ったら混ざってこういう感じになったんでしょうね。
1曲目に関しては、昔のSF映画なんかも好きなので、その影響で曲が近未来的なイメージになっているのかもしれません。でもああいうのって、曲はオーケストラだったりするので、関係ないかもですけど……。部屋には2001年宇宙の旅のポスターが貼ってあります。映画は何度観ても寝ちゃうんですけどね(笑)。ああいうイメージが好きです。
口開いたらすぐ本性バレます
ガイド:3曲目の「I'm Your Slave, Baby」「Rich Girl, Geek Girl」での変身具合そして曲名も、素敵です。乙女がビッチになったような(失礼!)エレクトロクラッシュ女番長って感じ。佐藤さんにはまだお会いした事がありませんが、確かに才女にして乙女みたいな雰囲気を醸し出しつつ、それをぶっ壊すみたいな。自己分析はどうでしょうか?
佐藤:
雰囲気、あんまり才女っぽくないですよ! 写真のまんまなんで。アホっぽいですよね、写真。変な服着ちゃってるし。聞かれて学歴言うと、いつもビックリされるので、才女みたいな雰囲気は醸し出してないんだと思います。ただ、黙ってると、黙ってるので当然、大人しく見えることがあるらしいです。口開いたらすぐ本性バレます。ガラの悪いオッサンみたいな話し方する時あるんで……。乙女に関しては、そう見えるとしたら、コスプレが成功しているということですね(笑)。色んな服を着てみるの、好きなんですよ。少年のカッコして公園でギター弾き語りしたこともあります。テーマはさすらいの吟遊詩人でした。何やってんだって感じですね。
fantaholicの時乙女っぽい、ガーリーな服装なのは、もしかしたら無意識に意外性がある方を選んでるのかもしれません。所属とか印象でカテゴライズするのもされるのも、あまり好きじゃないんですよね。結局は個人でしかないと思うので。気弱で繊細なマッチョマンだっているし、見た目清楚だけど中身野獣なレディーだっているし、印象と中身なんて違って当然。fantaholicは、曲はけっこう野蛮なとこもあるんで、見た目は逆に乙女で。人を印象でカテゴライズするのをやめましょう、危ないですからね、というメッセージなのかもしれませんね(笑)。とか言いつつ、「fantaholicはテクノポップ・ユニットです」とか言って自ら思いっきりカテゴライズしてるんですけどね(笑)。