「いいものを買った」感が味わえる良質な希少車
先述のようにデビュー当時のジェッタは2Lエンジン+6ATの2.0と、2Lターボエンジン+6速DSGの2.0Tの2グレードでスタートしました。インパネデザインはゴルフVと同じですが、ウッドパネルが全車に標準装備されたところがゴルフとの違いです。そのほか全車左右独立式のオートエアコン、10スピーカー、クルーズコントロールを装備。また2.0Tはパドルシフトのほかオーディオコントロール付きのステアリングとなります
ゴルフVと同じ顔ながらトランク容量は527L。ゴルフが350Lですから約1.5倍です。またセダンらしく、全車にウッドパネルを備えるなど少しフォーマルな雰囲気を備えています。そのほかクルーズコントロール、オートライトシステム、レインセンサー,リアサンシェードなどが全車標準装備です。
2.0TはゴルフGTXと中身が同じですが、そもそもGTXはゴルフのスポーティモデルであるGTIの、大人版ともいえる豪華仕様車。当然ジェッタ2.0Tもスポーティ&豪華仕様なセダンです。
2Lターボエンジン+6速DSGを搭載するほか、本革のスポーツシート、スポーツサスペンション、キセノンヘッドライト……新車時359万円するだけの装備を身についています。
2.0Tは本革のスポーツシートが標準装備。運転席は電動パワーシートで、運転席&助手席はシートヒーターが備わります。また助手席下に(2.0は運転席下にも)トレーがあったり、後席の背もたれにはトランクスルー機構が備わるなど、実用性も高いセダンです
2007年10月には2.0に変わって、ゴルフGT TSIと同じ1.4Lエンジン+ターボ+スーパーチャージャーに6速DSGを組み合わせた、TSIコンフォートラインをラインナップ(同時に2.0Tは2.0TSIスポーツラインに名称変更)します。また2008年9月にはTSIコンフォートラインのDSGが7速へと変更されました。
ちなみに原稿執筆時点で2.0は、79.8万円で2007年式/1万km/修復歴なしなんていう中古車が見つかりました。またTSIコンフォートラインは118万円で2007年式/3.7万km/修復歴なしのVW中古車ディーラーによる認定中古車がありました。
振り返ればゴルフIからそのセダン版であるジェッタは作り続けられ、ゴルフIIIではヴェント、ゴルフIVではボーラと名前を変えて販売台数のアップを目指しましたが、思うようにいかず、このゴルフVベースでは再びジェッタに戻ったものの、ついに日本では途絶えてしまいました。
しかしそうした希少価値は、逆にメリットになるかもしれません。みんなが乗っているゴルフではなく、少しフォーマルで、もう日本では買うことのできないジェッタ。同クラスの国産セダンよりは遙かに良質感が高く、そのくせ100万円以下から買えるおいしい中古車です。
さらに2.0Tをはじめ、普通のATよりも瞬時にギアを変えてくれ、またMTのようなダイレクトなギアのつながり感のある2ペダルMTのDSG搭載車なら、大人のあなたも「いいものを買った」と強く思えるのではないでしょうか。
このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。
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