palaoaのハード系のパン
パン・オ・フィグ、リュスティック
濃厚な味わいは前ページの「パラオア」のようなパンばかりではありません。池口さんの長時間発酵のハード系のパンは、目の詰まったもっちり系が主体です。とくに水分量の多い生地を高温で焼いた無成形のリュスティックが濃厚で個性的。自家製レーズン酵母の「パン・オ・フィグ」(270円)などと取り合わせたら、チーズやワインの素敵なお供になるでしょう。
バゲット(250円)
自動車整備の仕事に就いていた池口さんは33歳の時、ものを修理する仕事からものを作る仕事にシフトしたいと考え、パン屋さんのドアをたたきます。お母さんがパンを焼いていたので身近だったのです。池口さんのパン職人人生は「僕が家で焼くと固くなるのに、パン屋さんのパンは、どうして柔らかいんだろう?」というところから始まったといいます。
年齢が邪魔してひと月は相手にされなかったと言いますが、頼み続けてようやく雇ってもらったそのパン屋さんで数年の修業の後、当時守谷にあった人気店「ニコラ」を経て、今やパン職人歴7年半にもなる池口さん。昔からバタールをひとりで1本食べてしまうようなハード系好きの彼は、palaoaでもやはりハード系のパンに一番思い入れがあるようです。
大納言ショコラ、栗ショコラ
仕込み生地を長時間冷蔵しておき、少しずつ焼く方法は、発酵という工程を、生地を膨らますためというより、旨味を増すためと考えて、「そうすると、みっしりもっちり系のパンになります。好き嫌いが分かれるかもしれないんですが」と池口さん。ハード系のパンは九州産の小麦粉を使って焼かれています。
大納言小豆とチョコレートを合わせて巻き込んだ「大納言ショコラ」(250円)も濃厚です。そして、こうした面白い取り合わせはソフトな菓子パンにもあります。
palaoaのスイートなパンとサンドイッチ
キューブ型のクリームパンやあんパン
デニッシュやブリオッシュ生地の菓子パン、大型のパン
素材の取り合わせで面白いのは漉し餡とフランボワーズの「フランボワーズ・セベ」(180円)。いちご大福的な発想。遊び心のあるキューブ型のブリオッシュの中に包まれています。
3種類のレーズン入りのリッチな「レーズンブレッド」やクレームダマンドとチョコレートを巻き込んだ「ショコラブレッド」などのソフトなパンは、素材はポピュラーなのですが、一味違って感じられたのは大型で切り分けて食べるタイプだからでしょうか。
各種メロンパン(140円~)
サンドイッチ各種(350円)
リニューアルしたpalaoaではサンドイッチにも力を入れていきたいという池口さん。ハード系のパンも、食パン生地を丸めたパンも、自家製酵母のパンも、ベーシックなパンの生地じたいがおいしいので、サンドイッチもシンプルで質の良いものが揃うことでしょう。これからがまた、楽しみです。
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palaoa
住所:鎌ヶ谷市新鎌ケ谷4-6-28
電話:047-468-8046
営業時間:9時~19時 商品がなくなり次第閉店
定休日:火・水
JR新鎌ケ谷駅 徒歩9分
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