ホームページ作成/HTML・スタイルシート(CSS)の基礎

CSSの「疑似要素」の書き方 再入門(CSS3対応版)(2ページ目)

スタイルの適用先を指定する「セレクタ」には、「疑似要素」という特殊な書き方も用意されています。要素名やclass名を指定するだけでは実現できない「特殊な箇所」に限定して、スタイルを適用できます。

西村 文宏

執筆者:西村 文宏

ホームページ作成ガイド

まずは、CSS1で定義されている2つの疑似要素からご紹介致します。

::first-line疑似要素 (CSS1)

要素α内の「最初の行」のみを対象にして、スタイルを適用します。
α:first-line { プロパティ: 値; }
例えば、以下のようなHTMLがあるとき、
<p>疑似要素には、例えば最初の1行だけを装飾対象にする :first-line疑似要素があります。……</p>
<p>:first-line疑似要素が適用できるのはブロックレベル要素だけです。インライン要素には……</p>
<p>閲覧者のウインドウ幅によって1行の長さが変わるレイアウトを採用している場合、……</p>
:first-line疑似要素を使ってCSSを以下のように記述すると、
p:first-line {
   color: blue;
   font-weight: bold;
   font-size: 120%;
}
:first-line疑似要素の例

:first-line疑似要素の例

各p要素(段落)内の「最初の1行」だけが、「青色・太字・大きめ」に装飾されて表示されます。表示例は、右図の通りです。

閲覧者がウインドウサイズを変更するなどして、1行の横幅が変化すれば、それに合わせて適用範囲が変わります。どんな場合も、「表示されている1行目」だけが装飾対象になります。なお、適用先はブロックレベル要素だけで、インライン要素には適用できません。


 

::first-letter疑似要素 (CSS1)

要素α内の「最初の1文字」のみを対象にして、スタイルを適用します。
α:first-letter { プロパティ: 値; }
例えば、以下のようなHTMLがあるとき、
<p>疑似要素には、例えば先頭の1文字だけを装飾対象にする :first-letter疑似要素……</p>
<p>これはCSS1で定義されており、多くのブラウザ上で表示できます。</p>
<p>雑誌の本文のようなデザインを作る方法としてよく紹介されていました。</p>
:first-letter疑似要素を使ってCSSを以下のように記述すると、
p:first-letter {
   color: white;
   background-color: red;
   font-size: 200%;
   margin-right: 1px;
}
:first-letter疑似要素の例

:first-letter疑似要素の例

各p要素(段落)内の「最初の1文字」だけが、「背景赤色・文字白色・大きさ2倍・右側余白1px」に装飾されて表示されます。表示例は、右図の通りです。なお、適用先はブロックレベル要素だけで、インライン要素には適用できません。

:first-letter疑似要素に関しては、記事「段落の先頭1文字を別デザインに」でもご紹介していますので、そちらもご参照下さい。


 
続いて、CSS2で追加された疑似要素の書き方についてを、ご紹介致します
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます