機能的も大切であるが・・・
かつて日本の住まいは部屋を目的化せず多用途に使っていました。それは続き間の和室やプラスαとしての縁側などがそうです。一方、現代の住まいはどうかといえば、機能的かつ目的化された間取りがほとんどです。生活スタイルが変化してきているので当然ですが、機能的な部分にも何かしら自分がこだわったホッとするスペースはほしいものです。
こだわり空間をつくる前に
一般に男性と女性では住まいに求めるものは違います。女性は自分の城ともいえるキッチンやダイニングに関心が高く、男性は書斎やガレージについて考えがちのようです。女性がキッチンやダイニングに関心が高いのは、友人と集まって一緒に食事をつくったり、ワイワイガヤガヤと結びつきを感じられるスペースでストレスを解消したり、つながりを求めるからです。一方で男性はおしゃべりなどでストレスは解消せず、じっくりと問題を解決しようという行動に出る傾向が強いので、書斎をつくり考えるスペースを確保したいのです。
男性の居場所は意外と無い
近年は男性の働き方も変化してきました。仕事一辺倒でただ帰っても寝るだけの家ではなく、家族との時間を大切にしていこうという意識の変化です。しかしながら奥さんは居場所をつくりやすく、子どもは子ども部屋があるのに対し、旦那さんは住まいの中で意外と居場所がないのです。