歌舞伎嫌いの高校生が面白いと感じた演目
「勧進帳」と「東海道四谷怪談」

私は、歌舞伎に興味がない、というか、大っ嫌いでした。高校生の時の課外授業で歌舞伎鑑賞がありました。見たいと思わなかったのですが、さぼる口実もないので嫌々参加しました。クラスメイトに歌舞伎役者さんの家系の方がいて、「これは面白いよ。オジチャマも出る」と言っても、まったく無視していました。

演目は、「勧進帳」と「東海道四谷怪談」の2本立て。「2本も鑑賞するなんて、長時間耐えれないよ」と、友人とぼやいていていました。ところが、あれほど歌舞伎嫌いだったのに、面白くて、ぐいぐい引き込まれ、眠気も吹っ飛びました。四谷歓談の時は、高校生的? 悲鳴声があちこちで上がりました。

終わった後、「歌舞伎ってこんなに面白いとは思わなかった。また観たい」。ほとんどのクラスメイトが口々に言っていました。高校生をあきさせない演目でした。

勧進帳は、源頼朝の弟義経が、兄の怒りを買ったために武蔵坊弁慶たちと山伏に扮して逃げ出すのですが、クライマックスは、山伏士問答と勧進帳読み上げと最後の弁慶が花道を「飛び六方」するところではないかと思います。「飛び六方」では、先代海老蔵さんが、足滑らせて客席に飛んでくるんではないかと、ヒヤヒヤしました。

東海道四谷怪談は、鶴屋南北の作品。ご存知の方も多いと思いますが、夏になるとTVなどで映画が放映されることもありますね。内容は、性悪夫とのいざこざなんですが、夫が離縁するために策略を用いるという、悲惨というかかわいそうなストーリー。でも、歌舞伎としては面白いです。仕掛けもいろいろありますが、それは観てのお楽しみ。

尚、「お岩稲荷」があり、お岩役をする役者さんが安全祈願をするとかいうことを聞いたことがあります。

「勧進帳」と「東海道四谷怪談」の2つとも、次から次へと場面展開のテンポも早く、あきさせません。ストーリーも分かりやすく、歌舞伎を観たことがない人でも、歴史のことに詳しくない人でも、楽しめると思います。


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