マレーシア/クアラルンプール

クアラルンプールの空港ガイド~免税店からホテルまで

クアラルンプール国際空港(KLIA)の総敷地面積は、アジア最大の1万ヘクタール。実に、成田空港の10倍もの広さがあります。また、マレーシア発の格安航空会社エアアジアは、専用のKLIA2に到着。2014年5月に開港した比較的新しいターミナルで、免税店、レストラン等がそろっています。さらに、国内のリゾート島や地方都市を結ぶスバン空港もご案内。それぞれの空港での過ごし方や市街地へのアクセス等を紹介します。

古川 音

執筆者:古川 音

マレーシアガイド

日本の技術が集結されたクアラルンプール国際空港(KLIA)

クアラルンプール国際空港

最先端の空港技術を備えたKLIA。スターバックスなど無料WiFiスポットも

ここ20年で急激な経済成長を遂げているマレーシア。1998年6月30日に開港したクアラルンプール国際空港(KLIA)は、その象徴的な存在であり、ツインタワーの次にマレーシア人が誇る美しい建造物です。マレーシアだけでなく、東南アジア諸国と世界を結ぶ中継地としても重要な位置を占めています。

KLIA、ジャングル

サテライトビル内のKLIAジャングルボードウォーク(無料)で森林体験

KLIAは、「森の中の空港、空港の中の森」をテーマに、世界に名を馳せた日本人建築家、故黒川紀章氏が設計を担当。メインターミナルを大成建設、サテライトを竹中工務店が施工するなど、日本の技術力を駆使して建築されました。着陸時、椰子の木が生い茂る密林内に吸い込まれるような感覚を覚える滑走路。また、ターミナルには緑と水をいたるところに配置し、自然光を優しく取り入れたくつろぎの空間。近代的な空港にもかかわらず無機質な感じがしないのは、日本人の先人たちの心が宿っているからかもしれません。

 

アジア最大の広さがありながら、分かりやすい構造のKLIA

KLIA

空港内の案内表示は英語、マレー語、中国語、日本語など数か国語

空港の広さは、アジア最大の1万ヘクタール。アメリカのデンバー空港に次いで世界第2位の広さで、成田空港の約10倍もあります。こんなに広大な敷地ですが、入国審査、荷物受取、税関、到着ロビーへの道筋は分かりやすく、迷うことはありません。案内表示には日本語も明示され、日本語でのアナウンスもありますのでご安心を。ほとんどの場合、到着したサテライトビルとメインターミナル間をエアロトレインで移動します。完全に自動化され、数分おきに出発するエアロトレインの正確さに、マレーシアの技術力の高さを実感できるでしょう。

KLIA

天井の高い空港ビルは開放感にあふれ、屋外の緑も見える

空港内はグルメ、ショッピングと充実しているので、帰国時に早く着いた場合や乗継便までの時間があるときなど存分に楽しめます。たとえばグルメスポット。ローカルご飯を楽しみたいのなら、2階のフードコート(看板はFOOD GARDEN)に。ロティチャナイ(カレーソースで食べる薄焼きパン)、チキンライス、ナシゴレンなど、手ごろなローカルご飯がそろっています。豪華な料理で旅を締めくくりたいなら、5階にある広東料理「エデン(Eden)」に。多少値ははりますが、味は折り紙つき。タイガービールとともに、ローストポークや空芯菜の炒めで最後の晩餐といきましょう。また、簡単に楽しむのなら、同じ5階にあるファーストフード店(KFC、マクドナルド等)もおもしろいです。フライドポテト用のマギーチリソース(マレーシアのスイートサワーソース)とケチャップはつけ放題! マレーシア流ポテトの食べ方を堪能あれ。そして、アジアの旅にほっと一息つきたいなら、出国後、国際線発着フロア2Fの日本料理店「福家」へ。24時間営業しています。

免税店は、国際線の発着ゲートが同じフロアに位置しているため、到着時でも入国審査を受ける前に立ち寄ることができます。化粧品、香水のほか、クリスチャン・ディオール 、バーバリー、フェラガモ、モンブランなどの高級ブランドがそろっています。また、マレーシアは、2015年4月1日より消費税(GST)が導入され、外国人旅行者は出国する際に、対象商品に対してGST還付の請求することが可能です。

KLIA

成田空港に比べると、広々とした敷地にのびのびと飛行機が停まっているように見えるのは気のせい?

また、先にも書きましたが、クアラルンプール国際空港は椰子の木に囲まれた立地。つまり、ジャングルの中にぽつんと存在していて、周りに街はありません。クアラルンプール市街地までは約77キロ。移動時間は、タクシーで直接向かっても1時間強(渋滞が無いと仮定して)はかかります。

乗り継ぎ時間をパワフルに動きたい人は、2015年オープンのアウトレットモール「三井アウトレットパーク(MOP)」を散策してみては。空港から無料のシャトルバスが20分おきに運航し、約10分で到着する近さです(ただ、空港に戻る際、車内アナウンスがないので、KLIAとKLIA2の降り間違えのないように)。店舗数約130の巨大施設で、「ボニア」「カルロリノ」などマレーシアの人気ブランドも取り扱っています。

乗り継ぎ時間をゆっくり過ごしたい人や乗り継ぎのための宿泊を希望する場合は、空港内にあるサマサマ・エクスプレス(Sama-Sama Express)やサマサマ・ホテル(Sama-Sama Hotel)、KLIA2に隣接するチューン・ホテルKLIA2(Tune Hotel-KLIA2)がおすすめ。詳しい情報は下記のKLIAホームページをご確認ください。

近代的で美しいKLIAは、成田空港とそっくりです。市街地から距離が離れているのも、まるで成田。アクセスは、成田エクスプレスを彷彿させるKLIA エクスプレスが、空港とKLセントラル駅を55リンギ(約1540円※)、ノンストップで結んでいます。また空港タクシーはクーポン制で75~200リンギ(約2100~5600円、行き先、タクシーのサイズによって異なります)。最初に支払っているためトラブル無く、安心して目的地にたどり着くことができます。到着ロビーで両替を済ませて、さぁ、街にくりだしましょう!

クアラルンプール中心地への詳しいアクセス法はこちら>>>
クアラルンプールの空港からのアクセス

クアラルンプール国際空港(KLIA)の公式サイトはこちら>>>MALAYSIA AIRPORT KLIA

※2016年1月より値上げ。オンライン切符購入で割引あり

>次のページでは「KLIA2ターミナル」と「スバン空港」についてご紹介します。
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