キウイフルーツの日常的な摂取で、整腸作用をサポート
キウイフルーツには食物繊維やビタミンが多く含まれています。
腸内環境を整えるためには、腸内細菌のバランス、とくに善玉菌が減らないようにすることがポイントで、そのためには食物繊維や乳酸菌などをとることも有効です。
キウイフルーツには、グリーンキウイとゴールドキウイがあり、どちらもビタミンやミネラル、そして食物繊維(2.5g/100g)などが豊富です。
ゴールドキウイも同様に食物繊維は含まれていますが、グリーンキウイについては、毎日食べることで整腸作用の向上に役立つという報告(チヨダパラメディカルケアクリニック、CPCC株式会社による研究)がありましたのでご紹介します。
便秘気味と自覚している健常女性20歳以上12名に、グリーンキウイを1日2個ずつ摂取してもらい、4週間継続したところ、以下の結果が出ました。
排便状況において、前観察に比べグリーンキウイ摂取後は、排便回数、排便日数、排便量ともに経時的に増加し、摂取1週後から有意な増加が認められた。便の性状においては、前観察1週間と比較して、摂取1週目から有意差をもって改善し、摂取4週目では適切な便形状とされる「バナナ状」への数値に変化した。 便の色、におい、排便後の感覚については、前観察1週間と比較して有意に変化していたが、数値としては大きな変化ではなかった。
以上のどの項目においても、後観察期間に入ると徐々に前観察期間の値に戻る傾向にあった。 グリーンキウイ摂取によって排便回数、排便日数、排便量、便状で摂取前と比較して有意な改善が認められた。
アンケート結果による試験対象者の感想では、排便に関する8項目全てで8割以上が効果を実感していた。 以上の事からグリーンキウイを継続して摂取する事により排便状況の改善効果がある事が示され、高い体感度も確認された。
食物繊維を後もう少し!
「日本人の食事摂取基準(2010年版)」では、成人の食物繊維の目標量を1日18g以上としています。しかし、実際には、私たちはまだ少し食物繊維の摂取量は足りていないようです。平成22年国民健康・栄養調査結果では、男女ともの平均摂取量は14.0gで、4g程度足りていません。キウイフルーツは、1個(約100g)中2.5gの食物繊維を含んでいます。また朝の忙しい時間にも、皮をむくだけ、あるいは半分にカットするだけで食べられるので、とても便利な食材の一つです。
食べ物は、薬や健康食品のように、特定の成分だけを濃縮されてませんから、誰でも効果があるとはいえませんが、だからこそ、毎日様々な栄養素を補い安心して食べ続けることができます。
他にも、キウイフルーツに含まれるビタミンCやビタミンE、クエン酸などの栄養素については、過去の記事でもご紹介していますので、詳しくは「キウイフルーツの栄養成分」をご覧ください。
また便秘は、食物繊維の少ない食事だけでなく、偏った食事や、ストレス、運動不足、不規則な生活でも悪化しがちですから、できるだけ規則正しい生活習慣を心がけましょう。