良い相場は長続きしない、欲張らない私の必勝法
6月17日のギリシャの再選挙で緊縮派が勝利し、翌週明けの為替相場は大きく窓を開けた円安になりました。私は翌月曜日の朝、FXで豪ドル円のポジションの一部を80円で決済し、さらに一部を6月21日に81円で利益確定。さらに翌週79.5円で再び買い、6月29日に81.5円で利益確定。結局、この短期間で、トータル4円以上抜くことができました。6月18日の午後、あるFPにこのことを話したところ、「えっ、もう決済したのですか?」と言われましたが、私はリスクオン相場は長続きしないと思っています。
ギリシャの問題は解決しておらず、また火を噴くと考えているからです。だからこそ、あまり欲張って引っ張るのではなく、上昇したら利益確定する、を厳守しているのです。これは私自身が日々マーケットに対峙し、自分のお金でトレードしているからです。
2012年3月下旬に書いたコラムでも、日経平均が1万円をタッチしたとき、とりあえず利益確定しておこう、と書きました。
●投資の勝敗を決めるのは「メンタル」
そしてやはりというか、約2ヵ月後の6月4日には年初来安値の8,200円台まで下落しました。再び7,000円台突入か? とみんなが不安にかられる、こういうときに買うのです。私の場合は資金が少なくてでき、売りも買いもできる日経225先物miniです。まだ下がるかもしれませんが、1万円になってから買うのと比べれば、下落余地は限定的だと考えられるからです。するとやはり、6月29日には9,000円台を突破。ここで全部利益確定してもいいし、一部だけでもいい。あまり追いかけすぎない。で、下がったらまた買います。
パニックで買い、みんなが安心しているときに売る
私は予測しているわけではなく、当てているわけでもなく、単に「儲かるセオリー」にしたがってエントリー&決済しているだけです。それは、「みんながパニックになっているときに買い、みんなが安心しているときに売る」というシンプルなものです。利益を出すには、小難しい理論もチャートとのにらめっこも必要ありません。だからこそ、私の投資活動は1日30分もかからない。それでも投資だけで年間1千万円以上の利益があがりますから、贅沢しなければ生活には困りません。すると、会社経営、海外事業、ジョイントビジネス、本の執筆、講演など、好きなことができるというわけです。(もちろん、明日からできるというほど単純ではなく、私も数年の試行錯誤を経た結果です)
何が言いたいかというと、投資で利益を出すセオリーは非常にシンプルなものだ、ということです。難しい分析や細かいテクニックをありがたがる風潮がありますが、投資においては、テクニックは環境変化とともに陳腐化しやすく、成功の再現性が小さいと感じます。難しくてわかりにくいもののほうが、投資の成果とは離れていくように感じます。
というのはまあ、ただの私の思い込みかもしれませんが(苦笑)、「あ、それなら儲かるよね!」と誰でもわかるもののほうが本質に近いのではないでしょうか。
でもそれって、意外にコロンブスのタマゴのごとく、言われてみて初めて気がつく、という性格を持っているように感じます。そしてそれは、相場の荒波に翻弄された経験がなければ、つかみにくいのではと思います。
これも私の思い込みかもしれません。そこで、日々いろいろな本を読み、自分が未体験の手法も積極的に試すようにしています。「本当にこんなので儲かるのだろうか」というものはバックテストをしてみる。とりあえず試してみて、その結果で判断するようにしています。いずれにせよ、難しく感じたら、どうすればシンプルになるか、その本質を考える。難しく説明されているものは、疑ってかかる。そして実践あるのみですね!