睡眠時間が短く、睡眠に対する満足度も低い日本
欧米と比べて、日本はやはり違うな、という調査結果です
睡眠の質に満足している人の割合は、日本が44.7%、アメリカが59.4%、フランスが61.1%でした。日本人の睡眠に対する満足度は、アメリカ・フランスに比べてかなり低いことが分かります。また、睡眠の質に不満がある人の割合は、日本が36.0%、アメリカが34.1%、フランスが27.7%でした。どこの国でも3~4人に1人は、睡眠の質が悪いことになります。
一方、睡眠時間が長いからといって、必ずしも睡眠に満足している訳ではありません。アメリカでは7~8時間睡眠の人の68.9%、8~9時間睡眠の人の74.7%が睡眠に満足しています。フランスでもそれぞれ、61.4%と73.1%でした。
ところが、日本で睡眠に満足している人の割合は、7~8時間睡眠の人の53.0%、8~9時間睡眠の人の54.8%しかいません。日本人はアメリカ人やフランス人に比べて、睡眠に対する要求が高いのでしょうか? そうでなければ、日本では睡眠時間が長い人でも、睡眠の質が悪いのかもしれません。
日本人は昼間のパフォーマンスも劣っている
夜の睡眠が良くないと、日中の活動にも悪影響が出ます
- 日中に眠気を感じる
アメリカ:56.0%
フランス:30.3%
睡眠時間が短く、睡眠に対する満足度が低い日本では、日中に眠気を感じる人が7割を超えています。逆にフランスでは約7割の人が、日中に眠気を感じずに生活しています。
- 集中力がない
アメリカ:4.5%
フランス:9.7%
- 気力・充実感がない
アメリカ:13.2%
フランス:13.3%
日中のパフォーマンスが低い人の割合は、アメリカやフランスに比べて日本では、かなり多くなっています。パフォーマンスが下がる原因はいろいろあると思いますが、質が良い睡眠を十分とれていないことも、その一つと考えられます。
睡眠薬よりお酒に頼る日本人
寝酒よりも睡眠薬の方が安全です
- 日本
2位:医師から処方された睡眠薬を飲む 13.7%
3位:特に何もしない 13.1%
- アメリカ
2位:医師から処方された睡眠薬を飲む 19.2%
3位:医師の診察を受ける 18.6%
- フランス
2位:医師の診察を受ける 19.9%
3位:医師から処方された睡眠薬を飲む 16.9%
日本では不眠症の対処法のトップは寝酒ですが、アメリカやフランスではベスト3にも入ってきません。アルコールを飲むと寝つきが良くなるのは確かですが、睡眠の質が悪くなります。また、眠るためにアルコールを飲んでいると、だんだんお酒に強くなって飲む量が増え、アルコール依存症になる危険もあります。
以前、テレビドラマなどで、睡眠薬を飲んで自殺するシーンがよくあったためか、日本人は睡眠薬に対して「怖い」というイメージを持つ人が多いようです。現在、医師が処方する睡眠薬は、指示通りに飲めばかなり安全です。不眠症状があって寝酒を飲んでいる人や、何もしていない人は、早めにかかりつけ医や睡眠障害専門の医師に相談してみましょう。医療機関で処方される睡眠薬を飲むと、約7割の人で不眠症状が改善しています。
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