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貯金好きはお金持ちになれないという10の視点

景気は良くならない、給料は下がる一方、投資もうまくいかない。そんな世情の中で、人はお金を貯めようと必死です。でも、本当にお金持ちになりたいなら貯金好きになってはいけないそうです。そんな意外な因果関係を証明する10の視点をご紹介します。

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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貯金好きがお金持ちになれないのは?

今のようなむずかしい経済環境では、人はお金を貯めてお金持ちになろうと考えます。しかし、人類の歴史から見て「貯金好きはお金持ちになれない」のだそうです。その意外なワケを、10個にまとめて整理してみました。
 

お金持ちになる人は自由を得るために投資をするが、普通の人は安定を得るために貯め込もうとする

人生は守りに入ると苦しくなります。それは先行しているチームが守り抜こうとした途端に逆転劇を食らうスポーツゲームの世界で明らかです。自分のリードや蓄えを保とうとすると、気持ちは消極的になります。ますます防衛的になります。

そうして、本来のはつらつとしたプレーができなくなるのです。つまり、安定を求めると自分の成長力や躍動力、挑戦する気持ちが萎縮します。せっかくのあなたの長所が台無しです。

その点、お金持ちになろうとする人は、自由を得ることが目的ですから、多少のお金が貯まったことでは満足しません。だから攻め続けます。自分の鼓舞して努力を続けます。もっと自分を伸ばすことにどん欲であり続けます。そして、そのためにお金を使うことに躊躇しません。

安定を求める気持ちは、けっこう人生をつらくするということを知っておいてください。
 

お金持ちになる人は感謝を示すためにお金を使うが、普通の人は貯金を減らさないために少ししか払おうとしない

お金持ちは、自分の目的、成長、挑戦のためにお金を惜しまないと書きましたが、利他的にお金を使うことも自分の価値だと考えています。ですから、周りの人や社会に対する感謝の気持ちとして、お金をいさぎよく使うのもお金持ちに共通する行動です。

たとえば、お店のサービスに対するチップなどが、その象徴です。心のこもったもてなしや親身なサービスには個人的にお金を渡すことで、お礼の気持ちを伝え、同時にその人の努力をたたえ、一生懸命に仕事をする人が社会に増えることに貢献します。

お金持ちになれない人は、自分の感謝の気持ちを人に与える利他の喜びよりも、自分のお金が減る痛みの方が大きい人です。それは小さなエゴですね。長い目で見ると、お金とは自分の価値に見合う分しか手元に残らないようにできています。自分の器を広げましょう。そして、他人の役に立つお金の使い方を身につけましょう。
 

お金持ちになる人は失ったお金はまた稼げばいいと諦めるが、普通の人は失ったお金を数え続ける

人生にはお金の失敗はつきものです。不注意による出費、衝動的な消費、無意味な浪費とお金はどんどん失われていきます。生涯では、その損失は数千万円にのぼるはずです。だからといって完璧に合理的な使い方しかしない、なんてことは人間にはできません。

むしろ大事なことは、未熟なお金の使い方から学び、成長することです。だから、ムダでない無駄もあるのです。お金の使い方を学ぶと、後で生きてくる支出と本当に意味のない支出があることを知ります。そのために、人は失敗や損失を多く経験する必要があるのです。

学ぶためにもお金が必要であるとすれば、その支出は必要悪ですから、自分を責めてはいけません。むしろ、その学びを稼ぎに昇華して、新しい収入を作ればいいのです。いつまでも、過去の支出を反省していたら、思考は未来に向きません。お金持ちになる人は、思考の切り替えが上手です。
 

お金持ちになる人はお金がなくても幸せになる方法を知っているが、普通の人はお金がないと幸せになれないと思い込む

お金持ちは、お金を目的と考えていません。お金は、より高次の目的を達成するための手段(あるいはツール)に過ぎないと知っているからお金持ちになれたのです。ですから、人生の目的はお金よりも崇高なもので、偉大なものです。

お金持ちになれる人が、たとえお金を失っても、人生の目的まで失うわけではありません。無一文になったらなったで、お金というツールを使わないで、人生の目的にたどり着く方法も探します。だから、お金持ちになる人は、お金がなくても幸せになる方法を知っているのです。

普通の人には人生の目的がありません。あるのは、マイホームを持ちたい、子どもを良い学校に行かせたい、老後を楽に暮らしたいなどの欲望です。物質的欲望や所有欲を満たすためには、お金が絶対不可欠なので、お金がないと幸せになれないと考えるのは、当たり前なワケです。
 

お金持ちになる人は将来の収入を最大化することを考えるが、普通の人は将来の収入がなくなることに備える

お金持ちになる人は、お金に支配されずにお金をコントロールできる人です。お金に縛られているワケではありませんが、お金を増やすことに喜びは感じています。自分の知識や情報や感性、行動力が富という形で結実することを知っているからです。

お金持ちになる人は、自分の可能性を信じて、意識は未来に向かっているので、将来の収入を最大化することに関心があります。そして、お金を失うことに恐怖心を持ちません。いつでもチャンスはあると思っているからです。

しかし、普通の人は将来のお金の不安を最優先します。だから、貯め込む、節約する、保険をかけるのです。
 

お金持ちになる人はお金を自分で管理せねばと考えるが、普通の人は銀行に管理してもらえると安心と感じる

お金持ちになる人は、お金を愛する人です。決して乱暴に扱いませんし、人任せにもしません。最後の決断は自分の責任であるし、それをだれのせいにもできないと知っています。置き場所を分散する、運用担当者を分散する、3つの財布(守る、貯める、増やす)を使い分ける、その方針だけは自分で決めています。かといって、すべて自分一人でやろうとも思っていません。賢い分業、専門家の活用を心がけています。

普通の人は、ビッグブランド(権威)に弱いのです。大銀行に預けておけば安心と思ってしまいます。大きな金融機関に務めている人のいうことを聞くのがお金持ちの行動だと勘違いをしているのです。しかし、お金はブランドでは増えません。お金は愛情で増やすものです。
 

お金持ちになる人は旅で新しい日常を発見するが、普通の人は旅で日常を忘れようとする

お金持ちになる人は、旅を投資ととらえています。だから、旅にはお金をかけます。それは、自分が旅で新しい日常を発見し、新しいエネルギーを自分に注入できる機会と考えているからです。

しかし、普通の人は旅を日常のつらさ、苦しさ、わびしさを忘れる場だと思いがちです。数日間の開放感にひたり、それは癒しの場ではあるかもしれませんが、投資ではありません。旅が終われば、またいつもの日常に戻るだけだからです。そんな旅の出費は間違いなく消費なので、金額は安い方が良いと考えがちです。

お金を使って旅をする、新しい体験で新しい可能性を発見する。そして、新しい日常が始まる。そんな旅ができるなら、貯金が多少減ってもかまわないと思いませんか?
 

お金持ちになる人は自分の潜在能力に賭けるが、普通の人は通帳残高に自分の価値を投影する

お金とは、人間の思考と労働が実った結果で手に入るものです。人の労働には時間の制約があります。寝ないで働き続けることはできません。しかし、思考は無限です。したがって、思考の成果も無限です。

お金持ちになる人は、自分の能力を最大化して社会に役立つことを目的としています。そのために、潜在能力を発揮して最高のパフォーマンスを実現したいと考えます。自然とお金も増えるわけです。

しかし、普通の人は自分の通帳残高で自分の価値を判断しがちです。それは過去のものであるのに、同じような未来しか想像できない習慣におちいります。それは今の枠組みに満足する生き方であり、社会が安定するためには必要な思い込みです。自分の可能性に目をつむり飼いならされてしまうのかもしれません。
 

お金持ちになる人は身体に悪いからジャンクフードを避けるが、普通の人はお金を節約するためにジャンクフードを食べる

健康でもっとも大事なことは、悪いものを食べないことです。しかし、私たちの目の前にはたくさんの有害な食品が売られています。町にはジャンクフードを売る店が大盛況です。化学薬品といってもいい白い砂糖、プラスティックのようなフレッシュミルク、身体の中に蓄積するマーガリン、ホルモンバランスを破壊するショートニングなどなど。

そんな有害な者は身体をむしばみ、脳をイカレさせます。お金持ちなる人は、自分の健康を大事にします。だから、多少高くても、オーガニックな食事を心がけ、安全な食材を選びます。

しかし、普通の人は節約するためにファーストフード店に通います。食事を安くあげてお金を倹約しているつもりですが、自分の健康を引き換えにしていることに気付きません。悪い食事は、長い時間をかけて身体の深い部分に深刻な影響を与えますから、気が付かないのも無理はありません。

日本にも、きちんとした食育が必要な時代となりました。もっとも大事な資産である健康を守りましょう。
 

お金持ちになる人は人に何を与えられるかを考えるが、普通の人は相手から何を得られるかをいつも期待している

お金持ちは、お金が他人に役立ったことの報酬であることを知っています。だから、自分以外の人に何かを与えようとします。貢献、支援、応援、協力、友好などです。与えた人が与えられる。これは自然界の法則です。Give & Takeというよりも、Give & Givenといった方が正確です。与えるから与えられるのです。

しかし、お金持ちになれない人は、いつも人からもらうことばかり考えています。友情が欲しい、好意が欲しい、優しさが欲しい、給料が欲しい、仕事が欲しい、注文が欲しい。人から何かを与えられたら、その後に「お礼はします」と考えます。

自分が得ることを優先し、それを貯め込み、その一部だけを外に還元します。だから、お金はよどみ、愛のパワーが流れません。人から奪うことしか考えない人は、そんな幸運が続かないことを知っています。だから、将来に不安を持っています。だから、今できるだけ多く刈り取って、枯渇する未来に備えようとするのです。

いかがでしたか?貯金好きはお金持ちになれないワケ、ご納得いただけましたか?今日も人間力を磨いて、明るい人生を楽しみましょう!
 
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