住宅設計・間取り/住宅設計・間取りのテクニック

竜巻や風に強い住宅をつくる

2012年5月に発生した竜巻は約2000棟の建物が被害を受けました。今まで地震についてはさまざまな検討を重ねられてきた住宅ですが、竜巻に対しての対策というものは、それほど関心をもって講じられてはいませんでした。今一度、竜巻の影響について考えていきましょう。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

竜巻や風について考えたことはありますか?

2012年5月に発生した竜巻は約2000棟の建物が被害を受けました。被害にあった木造住宅は、屋根だけが吹き飛ばされるのではなく、基礎の底辺が地盤から根こそぎ横転していました。これまで住宅は地震についてはさまざま検討を重ねてきましたが、竜巻や風においてはそれほど関心をもって対策を講じてはきませんでした。今回の竜巻による被害を受け、住まいにおける竜巻の影響考えていきましょう。


これまでの耐力の考え方

一般住宅の耐力の考え方は、上からの力(建物自身の重さ・積雪・家具・人など)と、横からの力(風・地震力など)を受けて基礎から地盤に伝えます。ほとんどが垂直荷重と水平荷重だけの検討です。しかし竜巻の力は両方向回転の力で、この力に対してはほとんど検討はされていません。阪神淡路大震災以降は、引張力に対して有効なホールダウン金物というのものが使われるようになりました。柱が土台や梁から抜けるのを防ぐ目的で取り入れられ、かなり耐震性が増しました。それでも竜巻のようなまわり込む圧力に対しては強いとは言えません。


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