何が健全化なのか

ガチャの話し合いの図

コンプガチャがダメなら次のガチャ、というのが健全化なのでしょうか?(イラスト 橋下モチチ)

今回、違法という判断が下され、ソーシャルゲームを提供するメーカー各社は瞬く間にコンプガチャから撤退しました。その引き際たるや見事なものです。迅速な対応は大変に素晴らしいことですが、その後の展開には疑問も感じます。結局、批判は最小限に抑えられ、インターネット上でこそ活発な議論も見られるものの、相変わらず電車に乗っても、テレビを観ても、まるで問題などどこにもなかったかのように堂々とプロモーションが流れ、コンプガチャに変わるあらたな懸賞手法が早くも登場し始めているというのが現状です。

子供の高額課金に対しては、ソーシャゲームプラットフォーム大手のモバゲー、GREEともに未成年のアカウントに対する課金額の制限を導入するという施策も行なっています。利用制限によるトラブルの回避には期待するところですが、それで十分というわけでもありません。本来は細かい法解釈と照らし合わせるまでもなく安心して遊べるということが当たり前に大事なことで、利用制限があるからいいということではなく、確認すべきは仕組み自体に問題がないかという部分でしょう。

ソーシャルゲームのガチャは、当選確率が明示されてなく、運営側でいくらでもコントロールできることなど、コンプガチャ以外にも問題視されるポイントはいくつも挙がっています。そういった状況の中で、コンプガチャが指摘されたから、コンプガチャだけ早々に撤退すればよいと、もしメーカーが考えているのであれば健全化とは程遠いと言わざるを得ません。願わくば外部からの指摘ではなく、業界の中からみんなが安心して遊べるガイドラインを提案し、懸賞手法が違法なのか合法なのかですったもんだするのは早々に終わらせていただきたいところです。

ソーシャルネットワークをプラットフォームとし、携帯電話やスマートフォンなどオンラインへの常時接続できるハードウェアで展開するゲームというものは、まだまだたくさんの可能性を秘めているはずです。そのコンテンツの発展のためにも、トラブルのない、安心して遊べる仕組みづくりが求められるのではないでしょうか。

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