プリウスより装備充実ながらも、中古車ではお買い得感が高い
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はトヨタSAI(現行型)を取り上げたいと思います。グレードは大別してベースのSと上級のGという2種類。それぞれにレーンキーピングアシストやレーダークルーズコントロールなどの先進技術、さらにフロントスポイラーなどの専用エクステリアを装備したASパッケージがさらに用意されています
デビューは2009年12月。その5ヵ月前に登場した“レクサスHSのトヨタ版”と言えるハイブリッドカーで、ポジション的にはプリウスの上に位置づけられます。エンジンはレクサスHS同様、プリウスの1.8Lより大きな2.4Lを搭載します。
10・15モード燃費は、プリウスの38.0km/L(一部グレード)に対し、23km/Lと少々見劣りしますが、それでも2.4Lのエンジンを積んでホンダフィット並みの低燃費ですから、やはりハイブリッドカー恐るべしというところでしょう。
先述の通りレクサスHSのトヨタ版ですから、排気量の大きさだけでなく、室内の質感などもプリウスよりは上。それゆえプレスリリースでは、これからの時代の「小さな高級車」である、としています。
プリウスに対し室内長+90mm、室内幅+35mm、室内高?15mmというボディサイズ。トランクはゴルフバッグを4つ収納できる広さがあります。最小回転半径は5.2m(16インチタイヤ装着車)とプリウスと同じですから小回りがききます
そう言えばSAI以前にも「小さな高級車」を名乗るトヨタ車がありましたが、覚えていらっしゃいますか? 一代限りで終わってしまったプログレ(絶版)です。SAIもそうならないことを祈りますが、プログレ同様、「小さな高級車」は中古車になるとおいしい車である、ということを改めて証明してくれた気がします。
例えば原稿執筆時点での最安値は168万円のS(2009年式/5.8万km/修復歴なし)。いっぽう、ほぼ同条件のプリウスが138万円(2009年式/5.6万km/修復歴なし)。新車時の価格差118万円が、たった3年で30万円にまで縮まっています……。もちろん「プリウスより上位機種」で「小さな高級車」ですから、質感や装備はSAIのほうが上なんですけれど。
もちろん値落ちだけがSAIの魅力ではありません。次ページ以降でもう少し見ていきましょう。