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ニューヨークの新名所 ハイラインを空中散歩(2ページ目)

ニューヨークのハドソン川沿いに生まれた空中公園「ハイライン」をご紹介します。廃線になった高架貨物専用鉄道を利用した公園で、摩天楼やハドソン川を一望しながら、空中散歩を楽しむことができます。今回は、そこで行われた文学祭の光のパレードもご紹介しています。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド


光のパレート  

光のパレード

写真5.トーチで照らされた古い書物から舞い降りたような動物

ハイラインは、運営が整っているのも特筆すべき点です。ニューヨークには珍しく、ゴミもなく、草木の手入れがされ、頻繁にイベントが企画されています。そんなイベントのひとつ「パレート オブ イルミネーションズ」に出かけてみました。

「パレート オブ イルミネーションズ」は、文学祭「ペン ワールド ボイス フェスティバル」のオープニングイベントとして、地元のパペット制作グループの協力で行われました。

 

文章が書かれた行燈

写真6.文章が書かれた行燈

夜7時半、日がすっかりくれたハイランの北端。詩や古い書物から着想したパペットを手に、行進が始まりました。よく見ると薄い白い紙にはどれも文字が印刷されています。

照明手法にも工夫がこらされています。写真5は先頭で、動物のような大きなパペットが、1mはあるペンのトーチで照らされました。写真6は、文字や本の形の行燈で、中にはLEDのペンライトが吊られていました。写真7では、一人が大きなルーペのようなものかかえ、もう一人がルーペに向けて小さな懐中電灯のようなプロジェクターで文章を投影しています。

 

ルーペに文章を投影している

写真7.ルーペに文章を投影している。

写真8は、本の形の行灯で、ひもを引くと本が開いたり閉じたりするような仕掛けがありました。本の先にはコウモリの頭のようなものがついており、テーマはわかりませんが、コウモリの羽に見立てているようにも見えました。

どの照明手法もさりげなくミニマムな要素で、文学の世界から生まれたオブジェの雰囲気を損なわない配慮を感じました。

これから夏にかけて、ニューヨーク旅行をご計画の方は是非、ハイラインに足を運んでみてください。毎日7:00~20:00(夏季22:00)まで無料で公開しているので、美術館が開館する前でも、夕食の後でも寄り道できます。アクセスは9ヶ所あります。ちなみにハイラインでは、犯罪がほとんど報告されていませんが、周辺エリアは産業地域も含まれます。南端Gansevoortの出入口は商業施設もあり、お勧めです。
こうもりの頭をもった本の形の行燈

写真8.本の形の行燈。ひもを引くと本が開閉します。

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