録画番組がワイヤレスでスマートフォンに転送できる
VALUESTARには、従来から録画番組をスマートフォンに転送して外出先でも観られる「外でもVIDEO」機能があったが、これが強化された。パソコンに録画した番組を、無線LAN経由でスマートフォンにダビングする「外でもVIDEOワイヤレス」がその一つ。たとえば就寝中に録画しておいた番組を自動でスマートフォンに転送でできるので、忙しい朝でも忘れずに番組を持ち出せるわけだ。
対応スマートフォンは、NTTドコモ(NECカシオ製)のAndroid端末であるMEDIAS N-04D、N-05D、N-06D(2012年4月現在)。ダビングは、ワンセグ(320x240ドット)、またはSD(720x480ドット以下)画質となる。もちろん従来通り、SDカードやUSBケーブル経由での番組転送も行える。
ダビングを行うには、MEDIASに搭載済みのアプリ「DiXiM Server」を起動させ、パソコン側のテレビ視聴ソフト「SmartVision」でワイヤレス転送を設定する。録画設定時に転送を設定してもよいし、録画済み番組を右クリックし、「ワイヤレス転送」を選んでもよい。
スマートフォンに転送できるのは、録画モードを「ファイン」「セミファインロング」で録画した番組のみ。「ダイレクト」モードで録画した番組はいったん「ファイン」などに変換する必要がある。
IEEE802.11n方式による無線LAN環境で、N-05Dに転送する検証を行ったところ、約40分の録画番組(ワンセグ画質)が28分程度で転送された。録画時間の7割前後の時間がかかる計算だ。
注意したいのはバッテリー。スマートフォンを100%充電した状態で転送したが、番組転送終了時にはバッテリーは約84%にまで減っていた。1時間以上の番組を転送する際には、充電と併行して行うのが無難だろう。またワンセグ画質の40分番組は、約2.3GBの容量になる。転送前には、SDカードの空き容量を確認しておくこと。
スマートフォンでストリーミング再生できるなど、映像の楽しみ方が広がるパソコン
無線LANを使って、 録画した番組をスマートフォンでストリーミング再生することもできる。たとえば防水タイプのスマートフォンを風呂場に持ち込んで、入浴しながら番組を観るなどできるわけだ。この場合、「ダイレクト」モードで録画した番組も、トランスコード変換によってストリーミング再生できる。十分に充電されている状態で楽しみたい。映像の新しい楽しみ方を提案し続けているVALUESTAR。今モデルで強化されたスマートフォンとの連携はもちろん便利だが、大画面であるWシリーズはAV機能を十分に使いたいユーザーに適している。なお上位のVW970/HSとの違いは、3D機能がないことのみ。価格は23万円前後。3D機能が必須というユーザー以外は、本製品の購入をお勧めしたい。
【関連サイト】
NEC VALUESTAR W