5月22日に、いよいよ開業。高さ634(ムサシ)mを誇る東京スカイツリー
開業効果期待で、地価も堅調
自立式電波塔として、世界一の高さ634mを誇る東京スカイツリーの開業がいよいよ1ヶ月(5月22日)あまりとなります。竣工前から注目を集め、現地周辺エリアは観光スポットとして多くの人で賑わっています。周辺部は東京スカイツリータウンとして一体開発され、商業施設「東京ソラマチ」には、312店舗が出店します。「すみだ水族館」も同時にオープンし約400種類の生物が展示されることになっています。開業後多くの人が訪れることでしょう。
東京スカイツリーの開業は、地価にも影響を与えています。3月に発表になった平成24年地価公示によれば、東京圏の商業地変動率で東京スカイツリー近くの「押上1-24-1」が変動率3%アップの第3位になっています(トップは、東京電機大学の千住キャンパスが今春オープンする千住旭町)。商業地の対前年変動率も東京都23区が-2.1%に対し、墨田区平均は-1.0%となっており、地価の下落トレンドが続く中、東京スカイツリー開業効果は、区全体へも影響しています。商業施設の充実は、大きな魅力
マンションから見えるスカイツリー効果は意外と小さい?
東京スカイツリーの建つ京成押上線・半蔵門線「押上」駅界隈は、旧来の商店街に加えて、商業モールがオープンすることで生活利便性は大きく高まりそうです。来街客や新設されるオフィスの従業者向けの需要も期待されます。世界一の自立式電波塔として海外からの観光客も期待できます。この先10年、20年を考えると外需は大きな要素。街の趨勢にも影響します。東京随一の観光スポット浅草との相乗効果で外国人を含めた観光ニーズは、今後も高まっていくでしょう。墨田区では、開業後の新タワー及び街区来場者の消費による経済効果を880億円と試算。雇用効果は4,594人と推計しています。
634mの高さを誇る東京スカイツリー。オフィシャルページからのリンク先に「東京スカイツリーここから見えるよMAP」があります。ここには、東京スカイツリーの写真とともにどこから見えたかを示す、MAPが表示されています。北は栃木県や群馬県から、東は銚子の近く、南は南房総、西は静岡県からも見えるようです。高さ333mの東京タワーが、再開発で林立するオフィスやマンションによってビューポイントが限られる中、東京スカイツリーが眺められるポイントはかなりの広範囲にわたります。東京スカイツリーが見えることの希少性は高くないといえます。 近隣の某タワーマンションの価格設定では、スカイツリーの見える向きと見えない向きとで大きな価格差はあまりありません。中古マンションでも同様の傾向のようです。借景を楽しみたい方には、買いやすい環境になっています。
東京スカイツリーを借景にした共用施設
今後の周辺物件の商品企画にも注目
東京スカイツリーのビューポイントとして挙がるのが、隅田川の上流エリア。南千住界隈は、隅田川越しにスカイツリーが見えるため、将来的なビューも担保されています。例えば、下の写真は3年前に竣工したイニシア千住曙町の前の遊歩道からの写真。東京スカイツリーの形がスッキリと見えます。ここは、隅田川花火大会のビューポイントでもありとても贅沢なロケーションです。
こうした景色が日常の楽しみであることは、羨ましい限りです。近隣のプロジェクトでは、東京スカイツリーの景色をマンションの付加価値として捉えている物件も出始めています。イーストゲートスクエア(総戸数365戸 都営新宿線・半蔵門線「住吉」駅徒歩9分 オリックス不動産 阪急不動産 大和ハウス工業 双日)は、東京スカイツリーから南方向に2~3kmの位置。敷地北側に小名木川があり近くの新扇橋からは東京スカイツリーがはっきり見えるロケーションを活かし、共用施設オーナーズサロンは、北側に配置されています。東京スカイツリーが正面に見えるポイントでラウンジ「雲のMA」からは、ライトアップした姿を借景として楽しめます。今後の周辺部の開発でも、東京スカイツリーの眺めを考慮したプランニングは増えるでしょう。
既に東京スカイツリーの展望デッキは、予約が殺到しています。長期低迷する日本経済活性化の起爆剤としても期待したいです。