基本性能:今までにない炊き分けの幅の広さ
「もちもち・やわらか」と「しゃっきり・かため」で食べ比べ!まるで別の炊飯器で炊いたような差がありました
しゃっきりと歯ごたえのある炊き上がりで人気がある本炭釜ですが、新たに搭載した「炊き分け名人」は、15通りもの炊き分けができます。最初は数の多さだけに目が行きがちですが、実際に試食してみると、その炊きあがりの違いに驚かされます。「もちもち・やわらか」と「しゃっきり・かため」では、違う炊飯器で炊いたと思う程です! ただし「もちもち・やわらか」は炊飯時間が90分超でかなり時間がかかるので、余裕のある時しか出番がないかもしれません。ちなみに、従来の三菱らしい歯ごたえのある炊き上がりは「ふつう」で再現されています。
メンテナンス:蒸気レスが故の手間はあり
蒸気を回収する水タンクやカートリッジなど、お手入れするパーツはやや多め
蒸気を回収するためのカートリッジや水タンクの装着など、従来機種から大きな変化はありません。水タンクのセットは、他の炊飯器にはない手間になるため、面倒だと感じる人が多いと聞きます。確かにガイドも面倒と感じる時はありますが、蒸気が出ないので、家族が自分でご飯をよそえるダイニングテーブルのすぐ側で炊けることにメリットを感じます。日々の手入れが気になる人は、店頭でパーツの着脱など一度試してみて下さい。
独自性:個性は出しつつバランスの良い開発力が◎
今年は節電を意識し「保温切」設定も可能に
確かな技術力がある炊飯器のトレンドメーカー。本炭釜・蒸気レス・連続大沸騰・デザインなど、独自の開発力で常に注目を集めています。炊飯機能ではもちろん、保温機能でも、保温温度が高めの「一定保温」・低めの「たべごろ保温」・電源を切る「保温切」の3 段階が選択可能で、省エネにも配慮しています。実用性だけではなく美しさや使いやすさも兼ね備えた、実力派です。
デザイン:インテリアを演出するアイテムにもなる仕上がり
光沢のあるシャープなデザインでインテリアの演出にも!
注目ポイントでも紹介しましたが、好評のスクエア・デザインが一新され、ますますスタイリッシュな印象になりました。特に塗装はかなりの光沢があり、高級感があります。見る人によって「お重のような和風テイスト」と感じたり「オーディオのようなモダンテイスト」と感じる人が居るのも面白いところ。いずれにしても、かなりとがった仕上がりのため好き嫌いが分かれるところですが、守りに入らず冒険心が感じられる点に好感が持てます。インテリアを演出するアイテムのひとつとして、十分勝負できるデザインだと言えるでしょう。欲を言えば、本体デザインに負けないよう、スイッチ回りもハイセンスなデザインになることを期待します。
まとめ:食感にこだわる人におすすめ!
市場販売価格10万円を超える価格は、かなり高額。しかし、今回の「炊き分け名人」はその炊きあがりにかなりの差があり、季節ごとの米の状態に合わせた炊き分けもできます。また、非圧らしい「しゃっきり」とした炊きあがりと、圧力のような「もちもち」とした食感の両方が楽しめることを考えると、許容範囲ではないでしょうか。ご飯の“食感”にかなりのこだわりがある人でも、満足できる1台だと思います。