作業効率がよければいいわけではない
料理に専念できるコの字型キッチンの例。ここまで広ければいいけど。
作業効率という点でみれば、シンクの前に立ち、数歩歩くだけで必要なもの(=調理器具、食材、調味料、配ぜんスペース、食器等)が配置されていると効率がよい。しかし、効率を重視した結果、母一人で完結してしまう孤独な作業場になってしまうとしたら、それほどつまらなくわびしいものはないと思う。
シンク脇のスペースがカギ
シンクとコンロの間のワークスペースは広い方がお手伝いが入りやすい。
例えばシンクとコンロの間にあるスペースは、食材を切ったり下味をつけたりする場であり最低でもまな板がおける空間が必要だ。しかし複数人で作業する場合はここには「まな板の幅+α」の少々のゆとりが欲しい。
ファミリーなら流し台の幅は最低でも1.5メートルは欲しい。
しかし同じマンションのママたちは工夫していた。冷蔵庫を、設計意図とは想定外の場所に移動させ、シンク脇に作業台を置いて使いやすくしている人が多い。その代わり、廊下に通じるドアを一つつぶしたり、冷蔵庫の開き勝手が反対になって不自由していたり、それなりの代償を払っている。
全てが満足する理想のキッチンを実現させるのは本当に難しい。でもほんのちょっとのことで使い勝手は大きく変わる。自分のライフスタイルを考慮に入れて、狭いキッチンこそ細かい気配りを持って計画したい。
【関連記事】
家族が集う場所をつくろう~大テーブルのススメ