食と健康/旬・季節の食事の食べ方・レシピ

冷え込みが厳しい日は、にら料理でほっこり(2ページ目)

年中出回っているにらですが、冬から春先から出るものは葉肉が厚く柔らかで一段とおいしくなります。暦の上では春でも、冷え込みが厳しい日には、体を温めるのをサポートしてくれるにらから元気をもらいましょう。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

葉にら、花にら、黄にらの個性的な魅力

日本では、9世紀頃から栽培が始まったと見られ、古事記や日本書紀、万葉集にも記述があるそうです。全国各地で家庭栽培されていましたが、市場等では昔はあまり並んでいなかったらしく、1960年後半以降、家庭でも餃子等の中華料理が一般的になった頃から消費が大きく伸びてきました。にらの方言はバラエティにとんでおり、「きんぴら」「んーだー」(沖縄県)、「じゃま」(新潟)、「とち」(奈良県)、「ふたもじ」(千葉県)など様々あります。

主な産地は、栃木県や高知県、千葉県などでは、春まき(秋から冬に収穫)と秋まき(翌年夏から収穫)の年2回播種を行い、周年全国で出荷をされます。一般的には緑色の「葉にら」が知られていますが、「黄にら」、「花にら」といった種類もあります。

葉にらの品種は、葉幅が広い大葉にらと、細葉の小葉にらに分けられます。ほとんどは、大葉にらの中でもやわらかい「グリーンベルト」という品種。近年はさらに改良された品種も出回っているようです。にらは、にら粥や雑炊はもちろん、麺類、和えもの、汁ものの具、肉料理、韓国料理のチヂミや中国料理のなどにも欠かせません。

花にらは、つぼみのついた若い花茎で、シャリッとした歯ごたえのよさが魅力です。5月~10月頃にかけて花のつく茎を伸ばします。やはり油いためにするのがおいしいです。

黄にらは、実は葉にらと同じ品種ですが、光にあてずに軟化栽培したものです。温度と湿度が高いと腐りやすいため手間がかかり、葉にらよりは高級です。収穫した後も、光にあてておくと普通の葉にらになってしまいますから、一般のスーパーなどに並ぶことはなかなかありません。

黄にらは、葉にらと比べると栄養価は劣りますが、香りが少なくにらが苦手な方でもおいしく食べやすいようです。繊維質が少なく柔らいため、上品なおいしさです。岡山市の特産物で、当地ではばら寿司にいれるとか。「黄ニラばら寿司」認定のお店があります。

にらは、全体の見た目で、シャキッと張りのあるもの、葉の緑色が濃く、葉肉が厚く、葉先がピンとしているものを選びましょう。また香りが強いものの方が新鮮です。 保存をするときは濡れた新聞紙やラップで包んで、冷蔵庫の野菜室に立てて保存しましょう。傷みやすく日持ちがしないので、早く食べましょう。

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