100万円以下で280ps、本革シートのSUVは希少
先述したように、ステーションワゴンとあまり遜色のない走行性能を持つステーションワゴン系SUV。しかもGT-Rなどのラインナップをもつ日産の車で、スカイラインのステーションワゴン版……。それゆえなのかこのAR-X、デビュー当初はV6の2.5Lのターボエンジンを搭載し、最高出力は280psもあったのです。6連奏CDチェンジャー付き、6スピーカーが標準装備。オプションでBOSEサウンドシステムも選べました。フルオートエアコンで後席吹き出し口も備えています。ATはマニュアルモード付きの5速ATとなります
ちなみに2004年8月のマイナーチェンジでは2.5Lターボに変えて、新しいエンジンとなるV6の3.5L(ターボなし)を搭載しましたが、こちらは最高出力272ps、最大トルクも41.5kg-mから36kg-mへと、排気量を大幅にアップした割に抑えられています。
もちろんエンジンパワーだけがAR-Xの特徴ではありません。本革シート(フロントは電動)や上級オーディオが標準装備で、さらに高速時やコーナリング時の走行安定性を高める電動スーパーハイキャスも標準装備するなど、ステージアシリーズの中では装備の充実したグレードだったことが上げられます。
「シーマ並み(プレス資料より)」を実現したという室内。AR-Xは本革&前席電動シートが標準装備です。ガソリンタンクがリアシート下に置かれたため、ラゲージは広々。トノカバー下の容量は通常で500L、ゴルフバックを4人分積むことができます
加えて素のステージア自体の、ラゲージの利便性があります。国産では大型となるステーションワゴンですから、まずラゲージは広々。さらにリアゲート側から後席をレバー一つで折りたためます。また床下にはサブトランクが付き、狭い場所でも荷物を出し入れしやすいガラスハッチまで備わっています。
280ps、本革シート、上級オーディオ、ラゲージの利便性……これらを備えたSUVを、他に100万円以下で見つけるとなると……AR-Xの魅力がグッと増したのではないでしょうか。
今はまさにウインターシーズンまっただ中ですし、しかもこの冬は雪が多いことも影響しているのか、SUVは全体的になかなか値落ちが進んでいません。そうした中、100万円以下で賢くSUVを探すとなると、このステージアAR-Xは雪の中で見つけた白いピンポン球みたいなものかもしれません。
ただしこのピンポン球、一番古い年式は11年落ちゆえ、走行距離など条件が厳しくなってきているし、台数が少ないのも事実。探すならこの冬がラストチャンスかも!?
このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。
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