ニューリッチへの道/ニューリッチへの道

お金を吸い取られる若年層のマネー防衛法(2ページ目)

「仕事が見つからない」といいながら、いい条件の仕事にしか就きたくないとワガママをいう人にも生活保護をばら撒いています。働かない人が現役世代からお金を吸い取ったらどうなりますか? 吸い取られた若年層はやせ細り、吸いつくされて生活が成り立たなくります。もしさまざまな補助や給付の対象となれば、今度は彼らがお金を吸い取る側に回ります……。

午堂 登紀雄

執筆者:午堂 登紀雄

ニューリッチへの道ガイド

  • Comment Page Icon


お金を頑張って稼いでも、吸い取られる時代

現在進行形でNINJAが増えています。NIJAとは、No Income、No Job or Asset(収入なし、仕事も資産もなし)という状態の人のことですが、
NINJAが増えると、彼らが金持ちのお金を吸い取るリスクが高まります。

従来は、金持ち優遇とか、経済格差といった問題があり、弱者に厳しい社会だと言われていました。しかし今後の日本では、むしろ弱者が中間層や金持ちを蝕む構造になることを懸念しています。所得税の最高税率アップ、相続税の課税強化、といった側面だけではありません。たとえば生活保護世帯がどんどん増えています。

もちろん、病気や子供が小さいなどの理由があって働けない人もいて、そうした人たちは保護する必要があります。しかし実際には、「もっと給料が高い仕事がいい」「残業が少なく休日が多い仕事がいい」「もっとラクな仕事がいい」「立ち仕事はいやだ」「自分より若い人に使われるのはイヤだ」「自宅から遠いのはイヤだ」とムシのよいことを言って仕事につけない人も数多くいます。(というか、仕事に就けない人はほとんどこれが理由です)

そんなわがままで「働きたいけど仕事が見つからない」という人にも生活保護をばら撒いています。働かない人が現役の人からお金を吸い取るわけですから、いわば、ゾンビのようなものです。高齢者も、年金や医療費で、じゃぶじゃぶお金を吸い取ります。吸い取られた若年層はやせ細っていきます。そして吸いつくされて生活が成り立たなくなったとき、もしさまざまな補助や給付の対象となれば、今度は彼らがゾンビとなって、吸い取る側に回るでしょう。

お金を求めるゾンビが現役世代を襲い、襲われた人がお金を吸い取るゾンビとなっていく。まさにゾンビが増殖するメカニズムそのものです。

お金で他人に依存しない。それが次世代の人の助けになる

さらに弱者保護という大義名分のもと、どうでもよいことにもお金をばら撒いています。たとえば地デジチューナーをばら撒くために、600億円もの税金が使われました。テレビを見ることに、いったいどれほどの価値があるというのでしょうか。
そのために税金(もちろん国民の負担)を使うことに、いったいどれほどの意義があるのか……。

日本だけではありません。先進国はどこも似たり寄ったりですし、中国も急速な少子高齢化が進んでいますから、そう遠くない将来、ゾンビ社会に陥る可能性があります。「ミイラ取りがミイラになる」ではないですが、過剰な弱者保護(つまり過保護なばら撒き行政)は、「お金まわりが健全」な人の体力をも奪うことになりかねません。

こうした状況から身を守る方法は二つ。不当にお金を奪う人たちから逃げ切れる体力(経済基盤)をつけること。自分がゾンビにならないよう備えることです。個人の経済面で、日本に依存しないこと。万一、国家財政・金融システムに異変が起こったとき、その影響を受けない環境を用意しておくことです。

そのひとつのキーワードが、前述した「分散」です。いまいちど、自分の何が分散化できており、何ができていないか、振り返ってみてはいかがでしょうか。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます