災害時に強い地盤の共通項は
「高い」「古い」「固い」
水分量が多いと軟らかい、ふるふるとしたゼリーができる
地盤に限らず、モノの固い、やわらかいを左右するのは水分の量。水分を多めにプリンやゼリーを作ると、ふるふると崩れるほどにやわらかくなるのが良い例です。逆に災害に強い地盤に共通する原則は「高い」「古い」「固い」ということ。ただし、標高が高くても低地はありますし、高台で元々はしっかりした地盤であっても造成方法によっては弱くなるなどの例外もあり、高ければどこでも良い訳ではありません。
方法1、土地の高さを知る
地形図、地名、インターネットを利用
階段はいざ知らず、坂は写真では分かりにくいので、現地で歩いてみて確認する必要がある
では、強い地盤である、高い、古い、固い土地を知るためにはどうすれば良いのでしょう。まず、高い土地かどうかを知るためには地形図を見るのが王道です。具体的には
国土地理院の地図閲覧サービス(ウォッちず)ですが、この地図は平成20年10月以降更新されないことになっています。今の段階ではネット上で見られますが、都心部では建物が建てこんでいて、等高線が分かりにくくなっているのが難。国土地理院の地図では他に
土地条件図があり、この地図が作られているエリアであれば、土地の高さはもちろん、その土地が丘陵、あるいは台地、低地なのかなども分かり、安全確保に役立ちます。
ただし、すべてのエリアでこの地図が作られているわけではないため、個人的にお勧めなのは「
安全な街選びの第一歩、首都圏の地形を知る」でご紹介したように、まず首都圏全体の土地の高低を知り、さらに記事中でご紹介した
グーグルアース、
ゼンリンの地図情報、
東京地形地図をオーバーレイして3D感覚で土地の高低を知ると言うやり方です。首都圏全域が見られるわけではありませんが、かなりの地域が取り上げられており、直感的な分かりやすさがあります。
自治体によっては坂や地名、町名を由来を街角に掲示していたりする
もうひとつ、土地の高低を地名から知ると言う方法もあります。水や水辺に生息する動植物、設置される建造物などにちなむ地形は低地であることが多いことなどから、その場所が元々どんな場所だったかを類すると言うやり方。「
災害時に危ない場所を地名から知る」と題した記事で詳細を確認してみてください。
続いて土
地の歴史、固さそのものを知る方法を見て行きます。